住宅ローン金利が1%上がると返済額は?
日本銀行(日銀)の利上げに伴い、変動金利型住宅ローンの返済負担が気になる人も増えているでしょう。今回は、借入額3000万円、返済期間30年、元利均等返済、ボーナス返済なしの場合を考えてみます。

金利が年1%なら毎月の返済額は約9万6492円ですが、年2%になると約11万886円です。差額は月約1万4394円、年間では約17万3000円になります。
これは借入当初からそれぞれの金利が適用され、30年間変わらないと仮定した試算です。実際の変動金利型住宅ローンでは、金利の見直し時期や返済額の変更ルールによって負担の増え方が異なります。
「5年ルール」で返済額が変わらなくても安心できない
変動金利型住宅ローンには、金利が上昇しても毎月の返済額を原則5年間据え置く「5年ルール」を採用する商品があります。
例えば、毎月10万円を返済している場合、適用金利が上がっても次の返済額見直しまで10万円のままです。
しかし、返済額の内訳は変わります。金利が上がると利息部分が増え、元本の返済に充てられる金額が減少します。
借入残高3000万円なら、年1%の金利に相当する1カ月分の利息は約2万5000円ですが、年2%では約5万円です。金利が1ポイント上がるだけで、月の利息負担は約2万5000円増える計算です。
返済額が変わらないことと、返済負担が増えていないことは別なのです。
「125%ルール」は利息を免除する制度ではない
5年ルールとともに採用されることが多いのが「125%ルール」です。これは5年ごとの返済額見直しで、金利が大幅に上昇しても、新しい毎月返済額を従来の125%以内に抑える仕組みです。
例えば、毎月10万円を返済している場合、見直し後の返済額は最大12万5000円となります。
ただし、増えた利息が免除されるわけではありません。返済額の上限によって元本の返済が遅れたり、急激な金利上昇では未払利息が発生したりする可能性があります。
また、5年ルールと125%ルールは、全ての金融機関が採用しているわけではありません。SBI新生銀行の住宅ローンでは、両ルールを採用していないことが明記されています。
金利上昇時は返済予定表の「元金」に注目
変動金利型住宅ローンを利用している人は、毎月の返済額だけでなく、返済予定表の元金と利息の内訳を確認したいところです。
金利が上昇しているのに返済額が変わらない場合、元金の減り方が以前より遅くなっている可能性があります。
また、5年ルールの有無や返済額の見直し時期は、金融機関や契約内容によって異なります。
住宅ローンの金利上昇に備えるには、現在の適用金利、次回の金利見直し時期、返済額の変更条件を確認することが重要です。毎月の返済額が据え置かれているからといって、金利上昇の影響がないわけではありません。







