米ドル預金は利回りが年4%、米国債は5%超
2026年9月時点では、楽天銀行の米ドル定期預金7日ものは年4%(税引前)。一方、米財務省が公表した9月24日の10年国債利回りは年5.18%でした。単純に数字だけを比べると米国債の方が高く見えます。

仮に100万円を1ドル=150円でドルに替えると約6667ドルです。年4%で1年間運用できれば利息は税引前約267ドル、年5.18%なら利息相当額は約345ドル。差は約78ドル、1ドル=150円なら約1万1700円です。
ただし、米国債の5.18%は市場で取引されている10年国債の「利回り」です。米ドル定期預金の金利とは意味が異なり、5.18%の利息がそのまま毎年支払われるわけではありません。
円高の影響はどちらも受ける
米ドル預金と米国債に共通するのが為替リスクです。
例えば、1ドル=150円で100万円をドルに替えたあと、円に戻すときに140円まで円高になれば、ドルベースで利益が出ていても円換算では損失になることがあります。
前回までの試算では、年4%なら約6円、年5.18%なら約7円の円高で、1年分の金利による利益がほぼ消えました。
「米ドルで持つ」という点では、預金でも国債でも円高の影響から逃れることはできません。
大きな違いは途中で売るとき
両者の違いが表れやすいのが、途中で現金化するときです。
米ドル定期預金は満期が決まっており、中途解約した場合は適用金利が下がることがあります。一方、米国債は満期前でも市場で売却できますが、そのときの価格で売ることになります。
購入後に米国の金利が上昇すれば、保有する債券の価格は一般に下落します。100ドルで購入した債券を途中で売るときに、100ドルで売れるとは限りません。
逆に金利が低下すれば、債券価格が上昇することもあります。
預金保険にも違いがある
日本の銀行に預ける円預金は、原則として1金融機関につき預金者1人当たり元本1000万円までとその利息が預金保険制度で保護されます。
ところが、外貨預金は預金保険制度の対象外です。
米国債も日本の預金保険制度とは関係ありません。ただし、米国政府が発行する債券なので、銀行に預ける外貨預金とは信用リスクの対象が異なります。
「預金だから国債より安全」と単純に分けられるものではありません。
為替2円の変動が金利差を上回る
1ドル=150円から149円になるだけでも、約6667ドルの元本部分で円換算額は約6700円変わります。2円なら約1万3300円です。
つまり今回の条件では、米ドル預金と米国債の金利差よりも、為替が2円動く影響の方が大きくなります。
米ドル預金と米国債を比べるなら、表示されている金利だけで決めず、円に戻す時期や途中で現金化する可能性も含めて考えておきましょう。
※米ドル定期預金の金利は楽天銀行の2026年9月時点の円普通預金から預け入れる7日もの年4%(税引前)、米国債は米財務省が公表した2026年9月24日の10年国債市場利回り年5.18%を参照しています。比較を分かりやすくするため、いずれも同じ金利で1年間運用できたと仮定した概算です。実際の受取額や利回りは商品、購入価格、税金、為替レート、為替コストなどによって異なります。金利は変動します。







