年金支給が始まる65歳以降、どのような働き方や備えがあればゆとりある老後を迎えられるのでしょうか。
All Aboutマネー編集部が年金受給者向けに実施した「年金以外の収入」に関するアンケートから、年金にプラスして就労や資産運用、副業などで自分らしい生活を送る受給者の皆さんのリアルな事例を取り上げます。
それぞれのグッドポイントや注意点について、経済ジャーナリストの酒井富士子さんが解説します。
回答者プロフィール
埼玉県在住・70歳男性
世帯構成:夫婦
年金収入(月額):本人23万円/配偶者7万円
年金以外の収入(月額):塾講師アルバイト7万円(配偶者も別途4万円の収入)

塾の講師をアルバイトでするために、あらためて中学生レベルの勉強内容を確認しました。忘れていることも多く、参考書などを購入して昔を思い出しながら取り組みました。
子どもたちと接することで、精神的な若さを維持できていると感じています。単に勉強を教えるだけでなく、どのようにしたら分かってもらえるかを考えるので、それが満足度につながっていると思います。
一方で、1対1、もしくは1対2の授業なので、生徒の個性に合わせた教え方をしなければなりません。その個性をつかむのがなかなか大変です。教師ではなかったので、その点では難しさを感じています。
塾は夕方から夜までの仕事なので、遅い時間まで働かなければなりませんが、逆に昼間は時間があるので自分の好きなことができます。昼の時間を有効に使えるのはいいです。
1. ご自身に合っている仕事。やりたい間は、ぜひ続けて
シニア男性のアルバイトやパートは、警備や清掃など体力を削る仕事も多い中で、とてもよいお仕事を見つけられたと思います。
難しさを感じているとのことですが、向いているからこそ雇われ続けているわけですから、ご自身に合っているのだと思います。時間にも余裕があるようなので、どこかで無理に切りをつける必要はありません。「もうついていけないな」とご本人が思うまでは、ぜひ楽しく働いてほしいです。
2. 医療費の自己負担割合は諦める
回答者さんの世帯は年金だけで月30万円(年間360万円)あります。そのため、老後の生活で気になる医療費負担についてはアルバイトをやめたとしても、70歳・75歳以降の健康保険の自己負担割合は基本的に2割(あるいは3割)から下がりません。
ここはもう「節約しようがない」と諦めて、相応の負担がかかるものとして割り切っておく(知っておく)といいでしょう。
3. 長引く入院に備え「医療保険」で自己防衛を
医療費という点でもう1つ。70代後半になると、骨折や病気などで一度入院すると期間が長引きがちです。年金収入(月30万円)から毎月少しずつ運用に回すのも手ですが、「医療保険」に入っておくのも大きな備えになります。
入院給付金が1日5000円でも出れば、長引く入院時の自己負担を直接カバーできて非常に助かります。「75歳を過ぎてからこそ医療保険が必要」という意識を持って備えておくと安心です。
<調査概要>
調査名:年金生活の収入と満足度に関するアンケート調査
調査方法:インターネットアンケート
調査実施日:2026年4月24日~5月7日
調査対象:60代~70代の51人(男性:35人、女性:16人)
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