40代は「何を買うか」から「どう組み合わせるか」へ
20代、30代からNISA(少額投資非課税制度)などで積立投資を続けていれば、40代では金融資産がある程度積み上がっている人もいるでしょう。50代、60代が近づき、老後資金も少しずつ現実的な問題になってきます。

そこで1度確認したいのが、自分のお金が「どこに投資されているか」です。
例えば、S&P500に連動する投資信託を何年も積み立てていれば、金融資産のかなりの部分が米国株になっているかもしれません。全世界株式型も米国株の比率は高いため、「世界に分散している」と思っていても、実際の資産配分を見ると米国株の値動きに大きく左右されることがあります。
40代になったから株式を減らす、という話ではありません。老後まで20年前後ある人なら、まだ運用期間は残っています。
ただ、これまでと同じ商品を何となく買い続けるのではなく、1度ポートフォリオを確認してみる。今回はその際に考えたい「日本株」「新興国株」「不動産」の3つを取り上げます。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
海外株を中心に積み立ててきた人なら、日本株が意外に少ないことがあります。そんなときに候補になるのが「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」です。
TOPIX(東証株価指数)への連動を目指すインデックスファンドで、純資産総額は2026年9月時点で8000億円を超えています。信託報酬は、純資産総額1000億円以上の部分では年率0.143%(税込)以内です。
TOPIXは幅広い日本企業で構成される時価総額加重型の指数です。日経平均株価のような株価平均型ではないため、一部の値がさ株の値動きに左右されにくい特徴があります。
「日本で働き、円で給与を受け取っているのだから、日本株まで増やさなくていい」と考える人もいるでしょう。それも1つの考え方です。
ただ、米国株中心の投信を長く積み立ててきた人なら、金融資産の中身は海外株に偏っている可能性があります。まず現在の比率を確認し、日本株を足す必要があるか考えてみる。この順番が大切です。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド
40代でも、成長を狙う投資をやめる必要はありません。むしろ、米国以外にも成長の芽を探すという考え方があります。
「SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式))」は2017年12月に設定され、新興国の株式市場へ幅広く投資してきたファンドです。実質的な信託報酬は年率0.126%程度(税込)です。
投資対象には中国、台湾、インドなどが含まれます。人口増加や所得水準の上昇などが期待される国がある半面、政治情勢や通貨の変動によって株価が大きく動くこともあります。
40代で新興国株式を持つなら、「これからインドが伸びそうだから」と資産の大半を振り向けるのではなく、すでにできているポートフォリオに何を足すかという視点で考えます。
米国株中心の資産に、新興国を少し加えて地域を広げる。そんなサテライト的な使い方がしやすい商品です。
株式だけでなく「不動産」を持つ選択肢も
分散というと、「米国株のほかに日本株も買おう」と地域の話になりがちです。しかし、投資する資産そのものを変える方法もあります。
そこで3本目に取り上げるのが、「ニッセイJリートインデックスファンド<購入・換金手数料なし>」です。
国内の金融商品取引所に上場するJ-REIT(不動産投資信託)に投資し、東証REIT指数(配当込み)への連動を目指します。信託報酬は年率0.275%(税込)で、NISAでは成長投資枠の対象です。
J-REITは、投資家から集めた資金でオフィスや住宅、物流施設、ホテルなどを保有し、賃料などを収益源とします。自分でマンションやビルを買わなくても、少額から不動産市場に投資できる仕組みです。
ただし、不動産だから値動きが小さいわけではありません。J-REITは市場で売買されるため価格が上下しますし、金利上昇が逆風になることもあります。
それでも、保有する投資信託のほとんどが株式型なら、地域を変えるだけでなく、株式とは違う収益源を持つという分散も考えられます。
40代になったら、1度「棚卸し」をしてみる
40代だからといって、新しい投資信託を3本買い足す必要はありません。むしろ最初にやりたいのは、これまで買ってきた投信の棚卸しです。
S&P500と全世界株式を両方持っていれば、思っている以上に米国株の割合が高いかもしれません。バランス型を持っているなら、すでに日本株や新興国株、REITまで入っていることもあります。
そのうえで、海外株に偏っているなら日本株、米国以外の成長も取り込みたいなら新興国株、株式以外にも広げたいならJ-REITというように、足りないものを考えていけばいいでしょう。
20代のころのように「とりあえず積み立てを始める」段階から、40代では「これまで積み上げた資産をどう組み合わせるか」へ。新しい商品を探す前に、まず今持っている投信を並べてみるところから始めたい年代です。
※基準価額、純資産総額などのデータは2026年9月7日時点。
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