
部屋の状態をキレイにしておくために、無理に「頑張って片付ける」必要はありません。本当に楽しいことは努力しなくても勝手に続いてしまうもの。
環境整備コンサルタントの舛田光洋さんの著書『あなたの部屋は、あなた自身です。 「人生」と「空間」の相関法則』では、筆者が提唱する「そうじ力」をもとに、人生を整えていくメソッドを解説。
今回は本書から一部を抜粋し、部屋の掃除を習慣化するための秘訣をお伝えします。
新しい習慣が身につくとき、何が起こっているのか?
いま住んでいる部屋で長年維持してきた習慣の上に、まったく新しい習慣を身につけるには、どうすればよいのでしょうか。ひとつは、「やらざるを得ない状況に置かれること」です。
たとえば会社に入社すると、給料という報酬を得るために、始業時間に間に合うよう逆算して起床します。電車やバスの時間に合わせて家を出て、朝食をとり、顔を洗い、歯を磨く―こうした行動は、半ば強制的に身につく習慣です。
どんなに面倒でも、多少体がだるくても、僕たちは体を動かし、遅刻しないよう毎朝を繰り返します。こうした「外からの枠組み」によって形成される習慣は、続けるほど自動化され、やがてルーティーン化します。
しかし皮肉なことに、一度身についた習慣を壊すことは、また別の意味でとても難しい。それを破るには、会社を辞める、学校を辞めるなど、〝枠組みそのもの〟から抜け出す必要があるほどです。
このように、組織や環境に合わせて行動する習慣は比較的身につきやすい一方で、自分の意思だけで新しい習慣をつくるのは、非常に難しいのです。
楽しい時間は自然と続く
ただ、この方法以外にも、新しい習慣を身につける方法はあります。あなた自身の人生を振り返ってみてください。これまで、「自然と続いていた習慣」はどんなものだったでしょうか。
おそらく―〝楽しいこと〟は案外続いていたのではないでしょうか。実際、行動科学では「楽しさ」は習慣化を助ける重要な要素だといわれています。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究グループによる習慣化調査でも、行動がポジティブな感情や楽しさと結びつくほど、習慣として定着しやすいことが報告されています。
僕自身もそうでした。10~20代にかけて、僕はロックやポップスを中心に音楽を聴いていました。ある日、ふとしたきっかけでクラシックのコンサートに足を運び、そこでモーツァルト『大ミサ曲』を聴いた瞬間、圧倒的な合唱に涙が止まらないほど感動しました。それ以来、クラシック音楽に没頭していきました。
毎日のようにアルバムを聴き、作曲家の伝記を読み漁り、気がつけば探究をはじめてから35年以上が経っています。そうじ力を伝えはじめて20年ですが、それよりも遥かに長い時間続いているのです。
最近ではSNSでコミュニティをつくり、曲を解説したり仲間とコンサートを楽しんだりもしています。正直、かなりの労力がかかることもありますが―それでも続けられるのです。なぜなら、楽しいからです。
本当に楽しいことは、努力しなくても続いてしまう。これもまた〝習慣〟が身につく大切なパターンです。習慣は、楽しさのある方が何倍も定着しやすいので、楽しい未来を思い描くのも効果的。
まずは、習慣化したいテーマをひとつ決めましょう。そして、次の問いに対する答えをイメージしてください。
- それを身につけたら、どんな未来になるか
- どんなライフスタイルで、どんなメリットがあるか
- あなたの幸福感はどれだけ増すか
一度、しっかりイメージしてみてください。
著者:舛田光洋(ますだ・みつひろ)
そうじ力研究家。環境整備コンサルタント。1969年、北海道むかわ町生まれ。清掃業を通し、「空間と人生の相関関係」や「環境整備による心の変化」に気づき、独自に研究後、人生哲学「そうじ力」を提唱する。「自己啓発としての掃除」に関する書籍の第一人者であり、著書には、累計50万部になった『夢をかなえる「そうじ力」』『「そうじ力」であなたが輝く!』(いずれも総合法令出版)からはじまり、ミリオンセラーになった『3日で運がよくなる「そうじ力」』(三笠書房)などがある。







