透け感のあるベース生地に毛足や立体のテクスチャーを掛け合わせた「透け感×毛足系素材」は、40代女性も取り入れやすく、ふわふわの起毛感とボリューム感が上品な軽やかさと奥行きを演出します。

「透け感×毛足系素材」には、「シアーベロア」「シアーカットジャガード」「シアーシャギー」「フェザーチュール」「シアーモール」「シアーフロッキー」など、さまざまな名称の素材表現があります。素材にボリューム感があるので、膨張色よりも収縮色がおすすめ。ブラック、ネイビー、ブラウンなどのダークカラーを選ぶと、これから秋に向かう季節感にマッチしたコーディネートを楽しめます。
今回は、「透け感×毛足系素材」の黒トップスを取り入れた晩夏のカラーコーディネートを見ていきましょう。
フェザーメッシュの黒プルオーバー

このコーディネートは、フェザーの素材感が秋らしいムードを先取りしてくれるノースリーブプルオーバーとデニムパンツの組み合わせ。全体のカラーパレットを、ブラック×ホワイトの2色に凝縮した、シンプルかつメリハリの効いたモノトーン配色です。
トップスはマットで重い黒ではなく、ベース生地にさまざまな意匠糸で刺しゅうを施し、レースのようにシアー感があるので、黒の主張を和らげています。肌の透け感が第3の色(肌色)として加わるため、黒特有の重さを軽減し、涼しげな印象に。
ボトムスにクリアな白を大きく配置することで、視線を上に引き上げ、全体をパッと明るく見せています。カジュアルなデニム素材の白を選ぶことで、シックな黒トップスとの間に親しみやすさと程よい抜け感が生まれます。
トップスと同じ黒をバッグと足元に配置し、上下を黒で挟み込む「サンドイッチ効果」により、配色全体が引き締まり、統一感のある洗練されたシルエットに。黒トップスの首元に小粒のホワイトパールを差すことで、顔まわりにパッと明るさを足すレフ板効果とともに、ボトムスの白と色をリピートさせて統一感を高めています。
ベージュやグレーなどの曖昧なニュアンスカラーを挟まず、純粋な黒と白で直線的にコントラストをつけたことで、都会的で洗練された印象が際立つスタイルです。
シアードットの黒ブラウス

このコーディネートは、桐生産の繊細なカットジャガード生地を使用し、シアー素材にリボン状の立体的なランダムドットを配したブラウスに、デニムサロペットを重ねたスタイル。全体をネイビー×ブラックのダークトーンで統一することで、カジュアル素材のデニムをきれいめかつ都会的な雰囲気に引き締めています。
濃い色のデニムに重ねた黒ブラウスは生地に透け感があり、立体的なジャガードドットの表情があるため、ダークトーン同士の重なる配色でも重たく見えません。単なる平面の黒ではなく、桐生ジャガードのつぶつぶとしたドット柄の質感が加わることで、ダークトーンの配色の中に細やかな陰影と奥行きが生まれています。
インディゴブルーのオールインワンで中央に太い縦のカラーラインを作り、両サイドを黒の羽織りで挟んでサイドをシェーディングすることで、視覚的にすっきりとスタイルアップして見せる効果があります。
ドット柄やシアー感というフェミニンな要素を、黒×インディゴというノーブルでシックな色合いで引き締めており、大人の女性に非常に取り入れやすい甘さと辛さを兼ね備えたカラーバランスです。
裾フェザーの黒タンクトップ

このコーディネートは、裾にフェザージャガードを使用した華やかなタンクトップにグレーのジャケット風ブラウスを重ね、モーブピンクのイージーワイドパンツを組み合わせたスタイル。ピンクの甘さをグレーとブラックで巧みにコントロールし、エレガントかつ都会的な雰囲気に仕上げています。
グレーとピンクは非常に人気のある黄金配色の1つ。グレーの持つ無機質さ・知性が、ピンクの持つ温かみ・フェミニンさをやわらかく受け止め、甘さを程よくオフした大人の品格を生み出します。
淡めのグレーとピンクの組み合わせだけではボヤけてしまいがちなところに、インナーと小物の「黒」を効果的に配置。全体の重心を安定させ、シャープで洗練された印象に引き締めています。インナーの裾にあしらわれたフェザーが、黒という重い色に軽やかさと立体感を与えています。
色数はグレー・ブラック・ピンクの3色に絞りつつ、素材感のコントラストで着こなしに深い表情をつけています。トップスの顔まわりにピンクを持ってくると甘さが際立ちますが、顔から少し離したボトムスに持ってきつつ、羽織りにシックなグレーを合わせることで、働く大人の女性にも取り入れやすい絶妙なカラーコーディネートの完成です。
フリンジジャガードの黒ブラウス

このコーディネートは、ダークグレーのTシャツと黒のデニムパンツに、大胆なフリンジジャガードが映える黒ブラウスを羽織ったスタイル。ブラックを基調としたワントーンコーディネートにすることで、シルエットや素材感・ディテールが際立ちます。
カジュアルなTシャツ、デニムのしっかりした生地感でカジュアルダウン。バッグのスムースなレザー調、フリンジブラウスのふわっとした動きのある素材感で、奥行きとリッチさを出しています。
色をブラックで統一し、質感とシルエットの変化で表情を作る、完成度の高いワントーンコーディネートです。デートやお出かけ、女子会など幅広いシーンで使える、大人のきれいめカジュアルの好例となっています。
4つのコーディネートの比較
今回ご紹介した4つのコーディネートを、「色構成」「明暗のコントラスト」「色のテイスト(甘さ/辛さ)」の視点から比較してみましょう。
「キリッとクールに引き締めたい」ときは、1つ目の白×黒のハイコントラスト。「カジュアルな素材を落ち着いた大人っぽさに落とし込みたい」ときは、2つ目のインディゴ×黒のダークトーン。「ベーシックさに華やかさや品のある甘さをプラスしたい」ときは、3つ目のグレー×黒にのせる差し色ピンク。「きれいめ×カジュアルをバランスしたい」ときは、4つめのブラックを基調としたワントーンコーディネート。
このように、それぞれが異なるアプローチで「大人の洗練感」を表現しています。皆さんもぜひ参考にしてみてくださいね!
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