相次ぐ物価上昇で「もはや老後資金は2000万円では済まないのでは」と、不安が増す昨今。ただ、「現役時代にもっと貯蓄すべきだった」と嘆く人がいる一方で、「元気なうちにお金を使うべきだった」と悔やむ人がいるのも事実です。
実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、神奈川県在住65歳男性のケースをご紹介します。
投稿者プロフィール

ペンネーム:よしのきんたろうさん
年齢・性別:65歳・男性
同居家族構成:本人、妻(65歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:神奈川県
リタイア前の職業:会社経営者
リタイア前の年収:1000万円
現在の現預金:2000万円、リスク資産:9000万円
これまでの年金加入期間:国民年金95カ月、厚生年金413カ月
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万4687円
老齢厚生年金(厚生年金):14万1556円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
そのほか(企業年金や個人年金保険など):なし
年金以外の収入:給与収入40万円、配当金など60万円(月額かは不明)
配偶者の年金や収入:障害年金60万円(年額)、給与収入あり(金額不明)
支出:23万円
「夫婦としての資産を堅実に残せばよかった」
現在、およそ預貯金2000万円、リスク資産9000万円を保有しているという、よしのきんたろうさん。
自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
ただ、今の生活に不自由は感じてはいないものの、「現役時代は日々の生活費や、子どもの学費の支払いでいっぱいいっぱいで、貯蓄に回すゆとりはまったくなかった。今から思えば、月々4000~5000円でも、投資に回しておけばよかった」と後悔もある様子。
さらに、「教育費や家のローンに投入しすぎた。家族としてではなく夫婦として残る資産を、堅実に残せばよかったかもしれない」と話しています。
「年金の受給年齢を繰り下げようか相当悩んだが……」
現役時代は、老後資金として「1000万円」貯めることを目標にしていたとのこと。
現在は目標金額を大きく上回る金融資産1億円超を保有しており、その生活については、「非常に満足している」と言います。
「大学卒業後から今まで頑張ってきただけに、解放感が大きく、とても充実している。実は、年金の受給年齢を繰り下げようか相当悩んだが、自分の寿命がいつ尽きるのか、一寸先の未来が何ら分からないと思い、繰り下げなしでの受給を決めた」と明かしています。
「40歳過ぎて起業し、死に物狂いで頑張った」
現役時代について、「しっかり働き続けて健康であれば、老後は年金だけで夫婦2人でやっていけるだろう、くらいにしか考えていなかった。入社時に『定年退職の場合の退職金は2000万円』という話があったし、今と違って、年金と退職金だけに頼る考えしかなく、なんとなく安心していた」と振り返る、よしのきんたろうさん。
しかし、事情があって「40歳過ぎて起業し、やむなくではあるが死に物狂いで頑張った。結果、本来であれば退職している年齢でも働けているし、不安定でも収入は平均的なサラリーマンよりも多く得られている。遅ればせながら投資も勉強している」と続けます。
老後資金に不安を抱えている現役世代へのアドバイスを伺うと、「今の若い人たちがNISAやiDeCoなどを利用して老後対策しているのを見ると、やむを得ないことだと思いながらも、若い時期は金よりも大切なものがたくさんあるとも思う」とコメント。
最後に、「不安は生涯ついてくる。生きている限り不安と戦う。生き抜いて、逃げなければ、必ずやりたいことが見つかり、未来が開ける。問題や課題はなくならないが、昔の人は『苦労を買ってでもしろ』といった。苦労が人生を豊かにしてくれる」と語られていました。
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