老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、障害年金を受給している人からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:現在60歳、障害等級3級の障害年金をもらっていますが、老齢年金を70歳で繰り下げ請求できますか?
「現在60歳です。今、障害等級3級の障害年金をもらっています。今後、老齢年金を基礎年金、厚生年金の両方とも70歳まで繰り下げしたいのですが、障害年金をもらっている人はできないと書いてありました。できる方法はありますか。65歳で障害年金を止めて、老齢年金を70歳まで繰り下げる方法はありますか?」(匿名さん)

A:65歳になる時点で障害年金の受給権を失っていなければ、老齢年金の繰り下げはできません
老齢年金を繰り下げ受給するには、65歳になる時点で障害年金の受給権を持っていないことが条件になります。そのため、障害年金を受けている人が老齢年金を70歳まで繰り下げるには、65歳までに障害年金の受給権を失っている必要があります。
ご相談者は現在60歳とのことですので、仮に62歳前に障害不該当となり、その状態が3年間続いて65歳までに障害年金の受給権を失権していれば、老齢年金の繰り下げ受給が可能になると考えられます。
ただし、ここで注意したいのは、「支給停止」と「失権」は異なるという点です。症状が軽くなって障害不該当となった場合でも、すぐに受給権がなくなるわけではなく、まずは支給停止の状態になるのが一般的です。この段階では受給権は残っているため、65歳以降の老齢年金の繰り下げ請求はできません。
実際には、障害年金が認められている人は、症状が固定している場合も多く、65歳までに障害年金の受給権そのものを失うケースは限られます。そのため、「65歳で障害年金をやめれば老齢年金を繰り下げできる」と単純にはいえません。
また、障害の内容によっても事情は異なります。例えば、症状の変動が比較的大きい障害では、障害不該当となってから3年経過し、65歳までに失権するケースも考えられますが、実際に該当するかどうかは個別判断になります。
障害年金と老齢年金の関係は個別事情によって大きく異なるため、繰り下げを考える場合は、年金事務所でご自身の記録を確認しながら相談すると安心です。
※専門家に取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。







