昨今の物価高や将来への不安から、「老後はお金がないから楽しめない」「毎日やることがなくて孤独だ」と、つい気持ちが沈んでしまうことはありませんか?
「ない」ものばかりに目が行くと、つい周囲を羨んだり、「何かいいことが起きないかな」と受け身のまま待ってしまったり……。そうしているうちに、知らず知らずのうちに心の弾力が失われてしまうものです。
でも、大丈夫です。まずは、自分一人で気ままに歩く「散歩」から始めてみましょう。散歩には、孤独を自由な時間へと変え、失われかけた心の弾力を少しず取り戻す効果があります。今回は、そんな日々を整えるための散歩の楽しみ方をお届けします。

「やることがない」を、自分を癒やす時間にする
これまでは仕事や家族のために、常に「何かをしなければならない」という緊張感の中にいたかもしれません。退職して「やることがない」と手持ち無沙汰に感じるのは、それだけ長い歳月、あなたが誰かのために一生懸命頑張ってきた証拠です。
そんなときこそ、あえて目的のない散歩に出掛けてみましょう。いつもの慣れ親しんだ道も安心しますが、たまには通ったことのない路地へと足を踏み入れてみる。
ふと目に留まった庭先の鮮やかな緑、頬をなでる季節の風、どこからか漂うおいしそうな匂い、そして曲がり角の先で急に広がる空の青さ……。何かに追われていないからこそ、今まで見過ごしていた些細なことが新鮮な発見として目に映るのではないでしょうか。
「お金がないから何もできない」と思っていると、どうしても視野が狭くなってしまいます。しかし、散歩はコストをかけずに楽しめるものです。むしろ、お金を使わずにどれだけリラックスできるか、という自分だけの試みのような側面もあります。
お金をかけずに「小さな満足」と一緒に健康も手に入れよう
散歩は心だけでなく、体にとっても大切な積み立てになります。実は私も先日、かかりつけの先生から「家の中にばかりいないで、少しでもいいから外を歩いてみて」とすすめられました。一般的には「20分以上の有酸素運動を」と言われますが、先生いわく「まずは10分でもいいから、毎日外の空気を吸う習慣を作ることが大事」なのだそうです。少し息が弾む程度の速さで歩けば、足腰が鍛えられ、心肺機能の向上や脳の活性化にもつながるとのこと。
必要なのは、履き慣れた靴が一足だけ。将来の医療費を抑え、自分の足で自立した生活を長く続けるための確かな土台となってくれます。健やかな体を保つことは、何ものにも代えがたい節約であり、自分への贈りものといえるでしょう。
一歩踏み出すごとに、心が潤い始める
「老後、孤独、やることがない、お金がない」。これらの言葉で自分を縛り続ける必要はありません。まずは外に出て、深呼吸をしながら歩いてみましょう。
散歩は、乾いた心の奥に水分を与えるようなものです。毎日少しずつ歩き、外の空気に触れることで、硬くなっていた心もいつか柔らかく潤い始めます。そのとき初めて、日常の中に「いいこと」が潜んでいたことに気付けるようになるはずです。
これからは日差しが明るく、少しずつ暑くなる季節。お気に入りの水筒に冷たいお茶を詰めたり、小さなおやつを忍ばせたりすれば、いつもの道もちょっとした「ハイキング気分」に早変わりします。そんな軽やかな遊び心を携えて、穏やかな日々を、まずは一歩から始めてみましょう。







