食と健康

賞味期限を過ぎた発酵食品は「腐る」のか? 納豆やチーズ、ヨーグルトの発酵と腐敗の違い・見分け方

【管理栄養士が解説】納豆やチーズ、ヨーグルトなどの発酵食品は、賞味期限が過ぎても発酵が進むだけで腐りにくいと思っていませんか? 発酵と腐敗は微生物の働きとしては同じ現象です。発酵が進んだ「熟成」の状態と「腐敗」の違い、見分け方を解説します。(※画像:amanaimages)

平井 千里

平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養 ガイド

小田原短期大学食物栄養学科 教授。女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員。女子栄養大学大学院 博士課程修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。肥満と栄養摂取の関連について研究。前職は病院栄養科責任者(栄養相談も実施)。現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養情報を発信。

...続きを読む
器に盛られた納豆とわらに包まれた納豆

発酵食品であっても腐ることはあります。無駄なく上手に食品を利用しましょう

管理栄養士の仕事をしていると、時折「発酵食品は腐るのか」と質問されることがあります。

確かに「発酵」と「腐敗」は、微生物にとっては同じ現象です。微生物の働きによって食品中の有機物が分解されていく点では、発酵も腐敗も変わりません。人間にとって好ましい分解を「発酵」、有害な分解を「腐敗」と呼んでいるだけですので、両者の線引きは必ずしも明確ではないのです。

賞味期限が過ぎた発酵食品は、発酵が進むのか、腐るのか、分かりやすく解説します。

賞味期限切れや手作り品は迷いやすい? 食品によって腐敗しやすさに差も

商品としてスーパーなどの店頭に並んでいる発酵食品なら、腐敗の心配はいらないでしょう。しかし、自宅で作った発酵食品や、市販品でも賞味期限を過ぎてしまったものの場合、独特な風味が発酵が進んだだけなのか、劣化して腐敗し始めているのか、迷う人が多いようです。

一例ですが、みそやしょうゆ、納豆、チーズなどは比較的腐敗しにくい食品です。しかし甘酒や加糖ヨーグルトのように糖分を含むものは、別の微生物が繁殖することで腐敗が進むことがあります。発酵食品と一まとめにせず、腐敗しやすさを知っておくことも判断の助けになります。

賞味期限切れは要注意! 発酵か腐敗かは五感で見極め、「食べない判断」も大切

賞味期限が切れて発酵が進んだ場合、キムチなどは酸味が強くなります。こうした味の変化を好む人もいますが、指定された保存方法を守っていても、賞味期限が切れた食品は必ずしも安全とは言い切れません。

そのため、におい、見た目、状態などに異常がないかは、必ず自分自身の五感で確認することが大切です。明らかに異臭を感じる場合や、カビやぬめりなどが見られる場合は、「発酵食品だから、発酵が進んだんだろう」とは判断せず、食べない判断をすることが重要です。

発酵食品であれ、食品メーカーは「今が食べ頃」というタイミングで出荷しています。食の安全の観点からは、購入後はできるだけ早めに、賞味期限内に食べた方がよいでしょう。

■参考
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます