スクリーンに自分がずっと映っているのがうれしい
――寺西さんは舞台俳優としてもご活躍されていますが、今回、映画初主演として映像作品に向き合って、舞台との芝居の違いを感じましたか?寺西:それほどカメラを意識することなく芝居ができたと思っていますが、観劇にいらしたお客さんに届けるために演じる舞台と、カメラの前で演じる映像作品とは表現方法が違うので、そこは考えて演じました。また映画は監督のものなので、諸江亮監督が思い描いている世界に近づけることを意識しました。
――諸江監督とはかなり話し合って宇佐美蓮のキャラクターを作り上げていったのでしょうか?
寺西:本作は諸江監督の脚本なので、この映画の全体像は監督がしっかり把握しています。撮影の合間にシーンで必要なことを聞いて「じゃあ、こういう感じで演じてもいいですか」と確認するなど、監督とやりとりを重ねながら宇佐美を作っていきました。
――完成した映画を見た感想は?
寺西:主演ですからスクリーンの中にずっと自分がいるのが本当にうれしくて。僕を抜てきしてくださって感謝していますし、ありがとうございます!という気持ちで見ていました。
この映画の撮影は、timeleszのオーディションの前だったんです。この1年いろいろなことがあったので、もっと前に撮影したような感じがして「懐かしい」という気持ちにもなりました。
アイドル活動と俳優活動に線引きはしない
――寺西さんは俳優活動に加え、今年からtimeleszとしてのアイドル活動もスタートしましたが、ご自身は俳優活動とアイドル活動、自分の中で線を引いて臨んでいるのでしょうか?寺西:僕は、個人の俳優活動とtimeleszとしてのアイドル活動を分けて考えてはいないです。なぜならジュニア時代から仲間と一緒に先輩グループのバックで踊ってきて、そこから徐々に単独の仕事が増えていったので、今年、グループのメンバーになりましたが、活動そのものに違いは感じていないからです。映画、舞台、コンサートを見に来てくださる方を楽しませるために一生懸命作品を作るということに変わりはないので。
ただグループに加入してよかったことは、個人の仕事が決まるとメンバーが一緒に喜んでくれること。この映画の公開も喜んでくれましたから。今までなかったことなのでうれしいです。
――激戦のオーディションを勝ち抜いてtimeleszのメンバーとして大活躍していらっしゃるのに、とても冷静に仕事に向き合っているんですね。
寺西:全然浮かれていないです(笑)。というか浮かれていられないです。お仕事で関わってくださるスタッフの方も増えましたし、責任も感じていますから。
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