Q. 「銀杏の食べ過ぎは危険」って本当? 加熱すれば安全でしょうか?
秋の味覚・銀杏。「食べ過ぎると危険」って、本当でしょうか?
Q. 「銀杏を食べ過ぎると危険と聞きましたが、本当でしょうか? しっかり加熱して食べれば大丈夫ですか?」
A. 本当です。食べ過ぎると「銀杏中毒」を起こすことがあり、注意が必要です
銀杏(ぎんなん)は秋の味覚として人気がありますが、食べ過ぎると中毒症状を起こす危険があることが知られています。銀杏の種には「メチルピリドキシン」という毒性物質が含まれており、これはビタミンB6とよく似た構造を持つため、体内でビタミンB6の働きを妨げます。その結果、ビタミンB6欠乏症のような症状を引き起こすと考えられています。銀杏中毒の主な症状は、嘔吐・下痢・めまい・けいれん・呼吸困難などですが、過去には食べ過ぎによる死亡例も報告されています。現代では見られませんが、戦後などの栄養状態のよくない時期においては、「銀杏中毒の死亡率は約13%」にものぼったようです。特に小さな子どもは大人よりも感受性が高く、少量でも中毒を起こすケースがあるため注意した方がよいでしょう。
また、「火を通せば安全」と考える人もいるようですが、加熱しても、メチルピリドキシンの毒性は完全には消えません。「揚げ銀杏」や「炒り銀杏」などの場合も、食べ過ぎには同じく注意が必要です。
銀杏の摂取量の目安は、大人の場合は6~7粒、子どもの場合は1~2粒までです。特に子どもの場合は中毒を起こしやすいため、年齢によっては控えるのが無難です。銀杏は1個当たり約3g・6kcalほどですが、食べ過ぎは控えた方がよいでしょう。
「少しの量をほどほどに、おいしく楽しむ」ことが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、「銀杏の栄養素と効能……食べ過ぎは銀杏中毒になる危険も? 安全に食べられる適量は何個までか」をあわせてご覧ください。
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