スペイン/スペインのグルメ・ワイン・レストラン

スペイン流食事のマナーとレストラン利用法(2ページ目)

食事は旅をする際の楽しみの1つですね。実際にスペインで食事をする時に意外と気になってしまう食事のマナー。今回は楽しく食事を楽しむためのポイントをご案内します。

執筆者:大槻 英樹

気をつけたい服装とマナー

レストラン
夜にはムード満点のレストランもあります。
通常、バルなどで食事をする場合には特に服装は気にしなくても大丈夫。高級レストランの場合には、男性は襟付きシャツに長ズボン、革靴、そして女性はワンピースなどにスニーカーやサンダル以外の靴と、それなりの服装をした方が無難です。また、高級レストラン以外だったら、清潔な服装であればジーンズでも大丈夫です。

スペインではお国柄か堅苦しいマナーがありません。ただし、以下のような点には気をつけてくださいね。

1. 音を立てて食べない。
スープを飲む時に音を立てて飲むのはエチケット違反です。中華料理店でラーメンを食べる時でも、ずるずると音を立てないで食べるのがスペイン流。

2. 皿を持ち上げて食べない。
日本人はついついやってしまいがちですが、スペイン人はしません。

3. パンは手で小さく切ってから食べる。
パンを丸ごとかじって食べるのはマナー違反。小さく手でちぎって食べてください。

4. フォークやナイフを落としても自分で拾わない。
調味料でも同じですが、落とした場合はお店のスタッフにお願いして、新しいものをもらってください。

5. ワインは自分で注がない。
高級店ではワインは自分で注がず、テーブル上においたまま店員に注いでもらいます。

6. 水は無料ではない。
日本では水は無料というのが常識ですが、スペインでは有料となります。ワイン同様に注文しましょう。料理より先にワイン、食前酒などドリンクを頼むのが基本です。

7. 料理は前菜、メイン、デザートと3品は頼む。
料理はドリンクの注文後に再度、前菜やスープ、メインを注文します。また、デザートやコーヒーは食後に改めて注文。メニューから選ぶ際に迷った場合は、セットメニューがオススメ。ランチタイムは飲み物に前菜、メイン、デザートがセットになったメヌ・デル・ディア(Menu del Dia:今日の定食)やコース料理が用意されています。

8. テーブルに出ている料理を食べ終える。
スペインでは、テーブル上の料理を食べ終わらないと次のお皿は来ません。食べ終わらないうちに次の料理がくるとせかされているようで、ゆっくり食事を楽しむスペイン人にとっては心地よくないものなのです。

9. お会計は自分で「La cuenta, por favor.(ラ クエンタ ポル ファボール:お勘定をお願いします)」 と担当の店員にお願いする。
日本のようにテーブルに勘定書きを置くと「早く帰れ」という捉え方もあるというので、スペインでは頼まないと会計できません。早く帰りたい場合は自分で呼びましょう。支払いは基本的にテーブルで行われます。

10. 「美味しかったな」と思ったらチップを置いて帰る。
バルではチップは不要ですが、レストランではチップを置く習慣があります。料金の5%~10%程度のチップをテーブルに置きましょう。店員さんは意外と覚えているらしく、次に行った際に良い席を用意してくれることもあります。もちろん、サービスが悪かったら不要。

最後になりますが、以前紹介したように、スペインでは日本と食事をとる時間が異なります。レストランの営業時間は一般的にランチタイムが13時頃~16時頃、ディナータイムが20時頃~24時頃なので、気になるお店の営業時間は事前に調べた方が良いでしょう。カフェ、バルとは違ったスペインのレストランの雰囲気や食事を楽しむとより一層、旅の思い出が充実するはずです。マナーや習慣を守って、スペインでの食事を堪能してくださいね。


【関連リンク】
スペイン料理/各地グルメ/バル
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