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老後30年のマネープラン!「ゆるゆる・わいわい・GO!」3つの生き方別・お金の準備法

人生100年時代。65歳からのシニアライフには、まだ30年以上の時間が残されています。その時間をどう生きるかに「正解」はなく、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。今回は、老後の暮らし方を考えるヒントとして、代表的な3つのスタイルと、それを実現するためのポイントを紹介します。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

おひとりさまのお金の貯め方・使い方、老後を自分らしく暮らすためのアドバイスをします。また、一生涯、ペットと共生するための情報、開運術をお届けします。

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「老後」と聞くと、なんとなく将来への不安を感じる人も多いかもしれません。けれど視点を変えれば、それは“これから始まる自由な時間”をどう過ごすかを描けるステージでもあります。

人生100年時代。65歳からのシニアライフには、まだ30年以上の時間が残されています。その時間をどう生きるかに「正解」はなく、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。

今回は、老後の暮らし方を考えるヒントとして、代表的な3つのスタイルと、それを実現するためのポイントを紹介します。
老後の代表的な3つのスタイル!「ゆるゆるマイペース」「適度にわいわい」「思い立ったらGO!」※画像:amanaimages

代表的な3つの老後スタイル別お金の準備方法※画像:amanaimages

老後の代表的なスタイル1:ゆるゆるマイペース

毎日を自分のリズムでのんびり過ごすスタイルです。

朝は「朝ドラ」を見てから一日が始まり、庭いじりや読書、散歩など、趣味や日常の小さな楽しみに時間をかける。人付き合いもご近所や親しい友人など、無理のない範囲で心地よくつながる。そんな“マイペース”な生き方を大切にしたい人にぴったりです。

●必要な備え
「ゆるゆるマイペースな老後」を支えるには、まず安心して暮らせる住まいの確保が大切です。

持ち家の場合は、屋根や外壁、水回り、さらには段差解消や手すりの設置など、バリアフリー化の修繕費を事前に見積もり、計画的に備えておきましょう。

賃貸の場合も、更新料や家賃の上昇リスクを見越し、余裕を持った資金計画を立てておくことが安心につながります。

生活費は、年金をベースに無理のない範囲でやりくりするのがポイントです。外食を控えて自炊を楽しむ、交通費を抑えるために買い物先や通院先、美容院などを近場にまとめるなど、身の丈に合った暮らしを意識してみましょう。

また、忘れがちなのが家電の買い替え費用です。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどは10年前後で寿命を迎えることも多いため、年に数万円ずつ「臨時支出」として積み立てておくと安心です。

さらに、医療費や介護費も将来に向けて意識しておきたい部分です。健康維持のための定期健診を受けたり、介護保険制度の利用方法を早めに確認しておいたりすると、いざというとき慌てずに済みます。

老後の代表的なスタイル2:適度にわいわい

友人や家族とのつながりを楽しみたい人にぴったりのスタイルです。

時には友人とランチに出掛けたり、趣味仲間と美術館や温泉旅行に行ったり。地域のボランティアやカルチャーセンターの講座に参加して、人との交流を大切にしながら、にぎやかに過ごす毎日です。ほどよい社交性が暮らしを彩ります。

●必要な備え
このスタイルのカギは、“ゆとり資金”をしっかり確保すること。交際費・外食費・交通費など、会いたい人に会い、やりたいことを楽しむためのお金が必要になります。とはいえ、出費が重なると家計を圧迫しかねないため、「誰と、どんな時間を過ごしたいか」を明確にし、優先順位をつけておくことが大切です。

例えば、
・月1回は友人とランチ(1回3000円まで)
・年1回は親友との旅行(5万円程度)
・孫へのお小遣いは行事のときだけに絞る

など、ざっくりとした“交際費の予算”を設定しておくと安心です。

食費や光熱費などの基本生活費は、なるべく年金の範囲に収めましょう。自炊をベースに、外食は「ごほうび」にするなど、日常とのバランスを意識すると無理なく楽しめます。

住まいや医療、介護といった生活基盤も見落とせません。持ち家であれば、段差の解消や手すりの設置、ヒートショック対策などのリフォーム費を、早めに見積もって準備を。また、交際の場が広がるほど体調管理も大切になるため、健康診断を定期的に受け、無理のないペースを意識しましょう。

老後の代表的なスタイル3:思い立ったらGO!

「やりたい!」と思ったときに、ためらわず行動できる。そんな軽やかさが“思い立ったらGO!”スタイルの魅力です。

老後資金にある程度のゆとりがあればこそですが、思い立った日に旅へ出たり、季節の花を見に行ったり、美術展や音楽イベントを楽しんだりと、心のままに動くことができます。予定を詰め込み過ぎず、「今日は天気がいいから出掛けよう」「週末は少し足を延ばしてみよう」といった、その日の気分を大切にする暮らしが魅力です。

●必要な備え
“思い立ったらGO!”の暮らしを楽しむには、【予算管理】【健康管理】【身の回りの整備】の3つを意識することが大切です。

①予算管理:行動できる資金を確保する
思い立ったときにすぐ行動するためには、まず「すぐ使えるお金」を準備しておくこと。

旅行代やイベント費、交通費、宿泊費などに対応できるよう、年間10万~20万円程度の予備費を確保しておくと安心です。「急な誘いを断らずに済む」「気になる展示を見逃さない」。そんな自由を支えるのが、この“行動資金”。

また、使い過ぎを防ぐために、年間のレジャー予算をあらかじめ決めておくのもポイントです。例えば「年に2回の国内旅行(各5万円以内)」「月1回の映画や美術館」など、目安を立てておくことで、楽しみながら家計をコントロールできます。

②健康管理:元気に動ける体を維持する
やりたいことがあっても、体が思うように動かないと楽しみは半減します。毎日のウオーキングやストレッチ、軽い筋トレなど、足腰を鍛える習慣を持ちましょう。

また、食事では栄養バランスを意識し、良質な睡眠を取ることも大切。体が元気であればあるほど、旅やイベント、趣味を心から満喫できます。

③身の回りの整備:快適に動ける工夫を
外出が増えると、身につけるものや持ち物も大切になります。服装や靴は、機能性・快適さ・軽さを意識して選びましょう。動きやすく、洗いやすい素材を選べば、長く使えて経済的。リュックや帽子、折りたたみ傘なども“お出掛けの相棒”として、年齢や体力に合うものを選ぶと快適さがぐんと増します。

まとめ

老後の過ごし方に「正解」はありません。大切なのは、他人の理想ではなく、あなた自身が心地よいと感じるスタイルを見つけること。のんびり過ごす「ゆるゆるマイペース」、人との交流を楽しむ「わいわい」、思い立ったら行動する「GO!」。どの生き方も、その人らしい魅力があります。これからの時間をどう使いたいか。少し先の自分を思い描いてみましょう。
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