食と健康

Q. 「お弁当に炊き立てごはんを入れてはいけない」って本当ですか?

【管理栄養士が解説】夏場はお弁当の傷みやすさが気になる季節です。例えば温かいごはんをお弁当に詰めることにも食中毒のリスクが伴います。食中毒を防ぐための具体的な対策を紹介します。

平井 千里

平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養 ガイド

小田原短期大学食物栄養学科 教授。女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員。女子栄養大学大学院 博士課程修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。肥満と栄養摂取の関連について研究。前職は病院栄養科責任者(栄養相談も実施)。現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養情報を発信。

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Q. 「お弁当に炊き立てごはんを入れてはいけない」って本当ですか?

子どものたお弁当のために炊き立てごはんはNG?

子どものお弁当、炊き立てごはんはNG?


Q. 「毎朝、子どものお弁当用にごはんを炊いて、炊き立てを詰めています。温かいごはんのほうがおいしいと思うのですが、『炊き立てごはんは、食中毒の原因になるからお弁当に入れてはいけない』と知り、心配になりました。ごはんで食中毒になることはあるのでしょうか?」
 

A. 炊き立てごはんをそのまま入れるのは危険です。しっかり冷まして詰めましょう

夏場のお弁当作りは、食材の扱いに普段以上の注意が必要です。炊き立てごはんは確かにふっくらとしておいしそうですが、実は危険な食材の1つ。温かいままお弁当箱に詰めると、中に蒸気がこもりやすくなり、湿気による雑菌の繁殖を招きます。温かいごはんが、食中毒の原因になってしまうことは珍しくありません。

他のおかずにも当てはまることですが、お弁当箱に「あつあつの作り立て」を入れるのは禁物です。調理後すぐに詰めるのではなく、必ず十分に冷ましてから入れましょう。暑い季節ほど、冷ます工程を確実に丁寧に行うことが、お弁当の傷みを防ぐコツになります。

また、調理済みの食材にはなるべく素手で触れないことも大切です。おにぎりを握る際には、ラップや使い捨て手袋を使い、直接手で触れないよう工夫することが推奨されています。市販の抗菌シートを使ったり、保冷剤を添えたりするのもよいでしょう。暑い季節も、ポイントをおさえて、安全なお弁当を上手に作ってみてください。

さらに詳しく知りたい方は、「夏場の『雑菌弁当』にご用心!食中毒リスクが高くなる3つのNG調理」をあわせてご覧ください。
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