【スペシャルコメント】下田昌克さん
――音楽劇『死んだかいぞく』は、命の儚さ、歓びを俳優の肉体、言葉、音楽、ヴィジュアルで多面的に表現する、非常に美しい作品ですが、なかでも下田さんの担当された美術・衣裳・小道具デザインは、本作の世界観をあますところなく表していらっしゃいます。まず今回、この絵本が舞台化されると聞き、どのように思われましたか?
「すごいとおもいました。こんなうれしいことがあるのかと。絵本を作っているときは、まさかこんなことになるなんて想像もしてませんでしたから。
そしてこの話をどうやって作るのかと思いました。
原作は絵本なので、とてもシンプルで短い話なのですが、それを見事にふくらませてもらえたことに感動しました。ノゾエ征爾さんの脚本がとてもおもしろかったです」 ――ヴィジュアル面で参加されるにあたり、どのような点を工夫されましたか? 特にお気に入りのキャラクター、パーツなどありましたらお教えください。
「まずはサメでしょうか。絵本でも最初に大きなサメが出てくるのですが、ここはどうしても大きなサメが出てきてほしいなと思いました。大きなサメが出てくることで、驚いたり、お話の世界に入れるような気がしました。
どうやって作ればいいのかもわからないのに、打ち合わせの最初から、大きなサメが作りたいと言い続けていたと思います。
あと、動き回るタコの造形も、いろんな魚たちも、海の中の生き物は道具だったり衣装だったり、作り方も見せ方もみんな違うのですか、ぜんぶ気に入っています」 ――完成した舞台や、作品に見入る観客たちに対して、どのように感じられましたか?
「大人も、子どもにも、みんなに受け止めてもらえる作品になっていたと思いました。子どもが笑っているのと同時に、大人が泣きながら観ていたのがとても印象に残ってます。
役者さんが演じて、音楽が演奏されて、立体的になることで、登場する人間や、海の生き物までかっこよくてなぜか色っぽい世界ができあがっていたと思いました」 ――舞台という表現形態について、どのような可能性をお感じになりましたか? またやってみたいお気持ちはおありでしょうか?
「子どものころから劇場に行くことが好きで、劇場の暗闇からお話の世界が現れてくる魔法を体験しているような気持ちが今でもあります。
以前から舞台を観るのが大好きだったので、今回舞台になったことはすごく嬉しかったですし、今までいろんな舞台を観てきてよかったと思いました。
できたらこれからも、なにかの形で舞台を作ることに関わりたいと強く思います。
今回参加することで、いろんな人が集まって作るものをその場で体感することの凄さ、大切さをあらためて感じました」
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