日本メーカー初、THX認定スクリーンが登場
サイズは、90, 100, 110, 120の4種類をラインナップ。 全サイズリモコンで電動昇降可。 標準価格は、273,000円~。 日本製なので、THX認定製品としてはリーズナブルな価格を実現。 |
2006年7月、プロジェクター用スクリーンメーカー「イーストン」より、日本のスクリーンメーカーとしては初となる、THX認定モデル「E2S」シリーズが発売されました。 THXの詳細については、筆者記事「THX(R) とは?」で詳しく述べていますが、THXとは、映画監督として有名なジョージ・ルーカス氏が提唱した、映画を制作者の意図に基づいて、映像や音声を忠実に再現する為の規格。 認定の対象は、映画館、ホームシアター用の機材などがメインです。
つまり、THX認定のスクリーンとは、制作者の意図した映像を再現できる性能を備えている事を、THXによって保証されているという訳です。 よりまして今回は、主観的な感想や製品自体の評価を控え、「スクリーンの性能とは何か?」を中心に、「E2S」の特長を交え、簡単な製品紹介としたいと思います。
そもそも スクリーンの性能とは何か?
イーストンショールームにて、「E2S」100インチタイプと、イーストン社長東田氏(左)、ガイド鴻池(右)。 |
スクリーンというのは、実に曖昧なもので、窓に取り付ける日よけ用のロールスクリーンでも、映像投射用スクリーンとして売られている事も多々ありますし、壁に映しても映像を見ることができます。 それなりに白ければ、何でもスクリーンになるのです。
高品位なスクリーンに必要な性能とは、ただ映像が「映る」だけでなく、「制作者の意図に忠実な再現性」です。 それは、プロジェクターから投射した光に「何も足さず、何も引かず」、ただ忠実に跳ね返す単純な作業なのですが、それ故に難しい面も有ります。
例えば、色の再現性を考えて見ましょう。 刻々と明るさが変化しても、常にカラーバランスを保たなければなりません。 当たり前のはずの事ですが、メーカーのカタログスペックには、このような項目は表記されませんし、実際に測定してみると、結構バラツキがあるものです。 プロジェクター側は、測定で得たデータを元に、電気的に補正を加えた作り込みが可能ですが、スクリーン側は、反射するだけの単純な仕組みなので、そうは簡単に特性を設定する事はできないのです。