似て非なる「HDMI」と「iLINK」

映像と音声のデジタル伝送が可能な「HDMI」と「iLINK」接続。「どちらもデジタルなのに、何が違うの?」とか、「用途の違いは?」など、多数の質問をお寄せ頂いています。 今回は、HDMIとi-LINKの仕組みや特長を比較整理すると共に、それぞれに適した用途を考えます。 今後、薄型テレビやDVD/HDDレコーダーなど、AV機器のデジタル化はますます加速します。違いが分かれば、将来、製品を購入する際、きっと役に立つ事でしょう!

【目次】  

HDMIとi-LINK共通のメリット

まず、デジタル伝送であるHDMIとi-LINK共通のメリットを、従来のアナログ接続と比較してみましょう。
 
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デジタル伝送と従来のアナログ接続との比較

 

HDMIとは?

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テレビやDVDプレーヤーなど、AV機器側に搭載されているHDMI端子。幅は約15mm、高さは約6mmとコンパクト。


まず、「HDMIって何?」と仰る方むけに、HDMIについて簡単に説明しましょう。HDMIは、元来パソコンからモニターへの、デジタル映像伝送用として開発された「DVI」をベースに、コネクタを小型化し、機器の制御信号を双方向にやりとりできる仕組みなどを加え、AV機器向けに発展させた規格です。「ブルーレイ」や「HD DVD」といったDVDプレーヤーを、高性能テレビ(モニター)へ接続する場合などは、この「HDMI」が主流になります。
 

i-LINKとは?

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ケーブルの接続部写真。小型の4ピン(写真左)と、電源供給も可能な6ピン(右)の2タイプがあり、機器に合わせてケーブル選ぶ。


i-LINKは、元来パソコンと周辺機器間で、高速かつ双方向にデータを転送するインターフェイスとして規格化された「IEEE1394」の別称です。IEEE1394は、データをやりとりする規格自体の名称で、用途や発売元のメーカーによって呼称が、「FireWire」(MACパソコン)、「DV端子」(DV方式のムービーカメラ)、「i-LINK」(AV機器)と変化します。

DVD/HDDレコーダーなどでは、「iLINK(TS))」と「i-LINK(DV)」(DV端子)が混在するので注意が必要です。デジタル放送で送られてきた映像や音声データ(TS: トランスポートストリーム)をそのままをやりとりするには、iLINK(TS)端子が必要となります。また、DVカメラで撮影した映像と音声を扱うには、「iLINK(TS)」端子を搭載した機器でも、「DV」に対応しているか、別途「i-LINK(DV)」(DV端子)を搭載している必要があります。

他にも、「i-LINK」というだけでは、データを送れる方向(入力、出力、または入出力)は、製品毎に異なりますし、機器同士が連携動作する際の互換性も保証されていませんので、購入する際は、ユーザーが用途を考え、機器の仕様を確認する必要があるのです(1999年、HAViという規格も登場しましたが、普及には至っていません)。

メーカーでも、互換性の複雑さを認識しているようです。例えばソニーでは、ホームページで具体的に機種名を挙げ、i-LINK搭載ソニー製品同士の互換性(できること、できない事)を、表やイラストを交え、分かり易く明示しています。
 

徹底比較「HDMI」と「i-LINK」

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HDMIとi-LINK


上記の表から、データの「伝送」だけを考えると、i-LINKの方が柔軟性が高く、HDMIの役割をも飲み込んでしまいそうに見えます。しかしながら、テレビがi-LINKだけに対応するとなると、現時点で、MPEG-2やDVといったフォーマットのデコード(解凍)機能が必要となるほか、将来、H.264やVC-1など、新しいフォーマットが登場した際、映像が表示できなくなる心配があります。

今後は、インターネットを経由した映像配信が本格的に普及し、映像フォーマットの進化も早くなる事が予想されます。 比較的高価なテレビの買い換え頻度を最小限に抑える為には、HDMIを搭載したテレビを購入しておき、新しいフォーマットが登場した際は、その都度、映像ソース機器(HDMI端子を搭載し、映像や音声をHDMI規格に準拠して出力するもの)を買い換えてゆくのが、一般的なスタイルとなるでしょう。

一方、i-LINKは、デジタルチューナーから録画機への接続に加え、双方向、高速転送の利点を活かし、映像出力を持たないストレージ機器(HDDなど)間でのやりとりに向いています。ただし、近い将来、無線LAN、電灯線を用いたLAN(PLC)に置き換わってゆく可能性も高そうです。
 
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テレビと接続する


結論として、テレビを買うならHDMI端子は非常に重要、i-LINKに関しては、「今すぐ必要としない方にはそれほど重要ではない」と言えるでしょう。

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