ごみゼロは、ボランティアの入門的活動
ボランティアの皆さんは、本当に楽しそう! |
今年のフジ・ロックでは、何人くらいがボランティアとして参加する予定ですか?
羽仁:
スタッフ272名のうち、230名がボランティアです。ボランティアは班に分けて、10人1組で動いてもらうようにしています。男女は別ですが、部屋も一緒にして仲間の連帯感を作れるようにしています。以前は年齢をバラバラにグループを構成して、最年少の18歳の子をリーダーにして班を動かしたりもしていました。
日常生活では男女差別があったり、年功序列があったりするよね。でも、僕はそういうのは大嫌いで、世の中、対等でもっとフラットだったら生きやすいのにと思うんですよ。だから、ここでは年齢も性別もない水平な関係を築いてもらえればと思います。
あと、リピーターは3割程度に留めるようにしてもいます。簡単な活動ではあるけれど、ボランティアの入門的活動だと思っているので、いろいろな人にやってほしいよね。
参加した人に気づきがあるといい
まとめたごみ袋の山には“Thank You”の文字が。 |
ごみゼロナビゲーションに参加したことを、次につなげてほしいということでしょうか。
羽仁:
参加する人に、何か気づきがあるといいなと思います。今年は、1班から3班は温暖化に関心の高い人、4班と5班は生物多様性に興味がある人、10班と11班は単純に音楽が好きな人といった具合に、それぞれの共通点で組んでみたんです。3日間、共に行動しながら、それぞれのテーマについて議論をして、次の活動が生まれるといいなと思っています。
逆に、ごみゼロナビゲーションでやっているリサイクルって、そんなにいいことではないですよね。ごみにするよりはいいだろうという程度で。
それよりはリユース(再使用)のほうがいいし、もっといいのはリデュース(ごみの発生抑制)だし。ペットボトルを分別するんじゃなくて、水筒持ったほうがいいな、割り箸は使わないで箸を持って歩こうといった気づきがあるような活動を作っていけたらいいなと思いますね。
ガイド:
野外フェスのボランティアって、楽しそうですよね。
羽仁:
楽しいですよ。楽しいから、皆、すごく元気になるんですよ。特にフジ・ロックの場合、音楽をガンガン聴けるし、ステージの前にあるごみ箱に配属になれば、2時間はそこにいることができますからね。踊りながらボランティアしたりね。それを不謹慎だという声もありますけれど、僕はいいと思っています。アルバイトだったら確かに不謹慎かもしれませんが、ボランティアなんだから楽しみながら笑顔で活動をしているほうがいいと思うんです。お客さんだって、厳しい顔をしているよりも、対等感を感じてくれますよね。
最後に羽仁さんが今後目指すこと。