実は、ちょっとした工夫をするだけで電気代の負担を大幅に減らすことが可能です。今回は、手軽にできる電気代の節約術をご紹介します。
電気料金プランを見直すだけで節約
電気代の節約で最も手軽に効果を感じられるのが、電力会社や料金プランの見直しです。電力の自由化により、私たちは好きな電力会社を選べるようになりました。しかし、「契約したまま放置している」「変更するのが面倒」といった理由で、そのままになっている家庭も少なくありません。実際に、電力会社を変更するだけで年間2万~3万円もの節約ができることもあります。電力会社を一つひとつ調べて比べるのは大変ですが、「エネチェンジ」などの電力比較サイトを使えば、自分の家庭に合ったお得なプランを簡単に見つけることができます。電力会社の中には、契約するとキャッシュバックやギフト券がもらえるお得なキャンペーンを実施しているところもあります。
省エネ家電に買い替えて長期的に節約
古い家電を使っていると、知らないうちに電気を多く消費していることがあります。特に、冷蔵庫やエアコンなどの使用頻度が高い家電を省エネタイプに替えるだけで、大幅に電気代を削減できます。電力消費の大きい冷蔵庫、エアコン、照明器具の年間消費電力量を10年前の機種と最近のもので比べると以下のとおりです。
・冷蔵庫(451L~500Lの例)
2013年は「370~410kWh」でしたが、2023年は「267kWh」となり、約28~35%も省エネになります。
・エアコン(省エネタイプ多段階評価★3.0以上の例)
2013年は「903kWh」でしたが、2023年は「769kWh」となり、約15%も省エネになります。
・照明器具(電球系LEDランプの例)
1日5~6時間点灯した場合、白熱電球の年間消費電力は「108kWh」でしたが、電球系LEDランプであれば「15kWh」となり、約86%の省エネになります。
参照:機器の買換で省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
家電を買い替えるにはお金がかかりますが、電気代の節約効果を考えると、長い目で見て元が取れることが多いです。特に、10年近く使っている家電は、壊れるまで使うのではなく、省エネ性能の高いものに買い替えることを検討してみるとよいでしょう。
エアコン・冷蔵庫の使い方を工夫して節約
ここでは、家電の使い方の工夫をご紹介します。●エアコンの温度設定と使用時間を工夫して節約
【夏の節約ポイント】
・冷房の設定温度を27℃から28℃に上げると、1カ月で約940円の節約に。
・エアコンの使用時間を1日1時間短縮すると、約580円の節約に。
【冬の節約ポイント】
・暖房の設定温度を21℃から20℃に下げると、1カ月で約1650円の節約に。
・暖房の使用時間を1日1時間短縮すると、約1260円の節約に。
温度調整や使用時間を少し工夫するだけで、電気代を大きく節約できます。
●エアコンの効果を高めるための環境づくり
エアコンの温度設定や使用時間を工夫しても、効率が悪いと十分な節約効果が得られません。そこで、以下の対策を取り入れることで、さらに電気代を抑えることができます。
・フィルターをこまめに掃除
ホコリがたまるとエアコンの効率が下がり、余計な電力を消費してしまいます。定期的に掃除することで、冷暖房の効きが良くなり節約につながります。
・カーテンや断熱シートを活用
窓からの熱の出入りを防ぐことで、室温が安定し、エアコンの使用頻度を減らすことができます。
エアコンの使い方と併せて、環境整備を行うことで、より効果的に電気代を節約できます。
参照:空調 | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
●冷蔵庫の使い方を工夫して節約
冷蔵庫は24時間稼働するため、ちょっとした使い方の違いで電気代に大きな差が出ます。以下のポイントを意識して、効率よく節約しましょう。
・詰め込みすぎない
冷気の流れが悪くなり、余計な電力を消費します。半分程度の収納に抑えることで、年間約1360円の節約になります。
・設定温度を適切に
冷蔵庫の温度設定を「強」から「中」にするだけで、年間約1910円の節約に。室温が低い季節は特に見直してみましょう。
・壁との間隔を適切に空ける
上部と両側が壁に密着していると放熱が妨げられ、電力消費が増えます。片側だけ壁に接している状態にすることで、年間約1400円の節約が可能です。
冷蔵庫は毎日使うものだからこそ、ちょっとした工夫で電気代を抑えることができます。
参照:キッチン | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト