仕込まれた子どもはいらない?

子ども
訓練された子どもを学校は欲していない
学校説明会でたびたび耳にする言葉があります。それは次のようなもの。「本校入学考査のために特別な準備をされる必要はありません。受験生の年齢なら普通にこなせる内容です」。これを聞いた多くの保護者の方はどう思うでしょうか。「それは建前にすぎないでしょう」「試験なんだから準備するのは当たり前」と思うに違いありません。

けれども学校によっては受験対策を教える幼児教室の裏をかくように、出題内容を変えてくるところがあります。やはり試験のためだけの対策を嫌っているのではないでしょうか。学校の本音はどうなのか、一緒に考えてみましょう。

何かを教えるには適切な発達段階がある

初等教育事情を知ることができる幼稚園の先生や小学校の先生向けの本を読んでいると、教育原理、保育原理、発達心理学などの言葉が出てきます。その中に「早期教育の弊害」という項目が必ずといっていいほど登場します。

社会的背景として、母親の高学歴化によって教育熱心な家庭が増え、学歴偏重社会でわが子の成功を祈るあまり、知育に偏る傾向が多くの家庭で見られ、幼稚園や学校での子どもの行動に悪影響を与えているという文脈で取り上げられています。

子どもに接する先生たちの大多数は、発達心理学で言う「レディネス」を「成熟優位説」で捉えています。子どもに何かを教えるには適切な発達段階があり、それは月齢・年齢と切り離せないものという考え方です。要するに早期教育を否定しているわけです。幼児や児童にとって遊びが重要であると考えられていて、遊びの時間を削って受験勉強させることにも抵抗を感じているのです。

学校が「仕込まれた子はいらない」と保護者に伝えているのは、多くの場合が建前ではなくて本音だと考えてもいいでしょう。