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お受験の常識ってホントに正しいの?1(2ページ目)

中学受験するより小学校受験の方が親子ともに負担が少なく、将来の受験もなく楽だというのは本当でしょうか。ご一緒に考えてみます。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

小学校から入った方が子どもの負担が小さくて楽?

幼児教室
幼児が勉強に時間を費やすのは、他の可能性を捨てること
「中学受験は小4から3年間、小3からなら4年間塾に通うので、年中からの2年間で済む小学校受験の方が親子共に楽だ」という考え方があります。確かに勉強量を比較したら中学受験のほうがはるかに大変でしょう。思春期の入り口にある「ローティーンの子どもが夜遅くまで勉強するのはかわいそう」という声も多く聞きます。

しかし、小学校受験は4、5歳の幼児がするものです。幼児に同じペーパーを何度もコピーして行わせることがいいのか。プリントを10回ずつ以上行う猛者もいます。

習い事の世界では4、5歳はとても伸びる時期です。何事も素直に吸収する時期を小学校受験の勉強に当てるということは、別の可能性を捨てることでもあります。

「うちの子はお勉強が大好きだから、たくさんペーパーをやっても大丈夫」とおっしゃる保護者もいます。小学校受験勉強のやらせ過ぎで、顔が引きつる症状の出る子が毎年いるのも事実です。

「入試直前の時期に瞳に力のなくなっている子どもが増える」と幼児教室の先生から聞いたことがあります。勉強の負荷が大きくなって、子どもにストレスを与えてしまっているのでしょう。

試験本番でそのストレスを発散してしまう子が出るそうです。試験会場には幼児教室の先生も親もいないので、抑制が外れて思わぬ行動が現れるのです。知られる心配がないので、試験後も「良くできたよ」などと本人はすましています。「どうしてうちの子が落ちたのかわからない……」という場合に、こんなケースが含まれているのです。

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