私立の教育費は公立の3倍
お受験費用は自動車1台分 |
この費用には、授業料やその他学校納付金、修学旅行費用、給食費、学習塾費、習い事の月謝などを含んでいます。しかしその内訳を見ると、幼稚園児の学校外活動費はおよそ年間14万5千円なので、幼児教室の費用というのはほとんど含まれていません。
では小学校受験のための幼児教室は年間いくらぐらいかかるのでしょうか。
幼児教室の費用はどのくらい?
例として「こぐま会」のホームページから費用を抜き出してみましょう。こぐま会は恵比寿に本校があり20年以上続いている幼児教室の老舗です。オリジナル教材を市販していて、それを自宅学習教材として使う受験生も多くいます。年中、年長の2年間通うとして最低でも約180万円が必要です。詳細は下記の内訳をご覧ください。これはオプション講座を受講しない前提での金額ですから、通常はいくつかのオプション講座を取ることになります。さらに季節講習時にもオプション講座が設けられ、テストも志望校別などを受けることになるなので、この金額では到底収まらないでしょう。
私は人に小学校受験費用について尋ねられたら、「自家用車1台分かかりますよ」と答えています。そしてその車も国産中古車から新車の高級外車まで幅があります。お受験にいくら費用をかけるかは、志望校やご家庭の経済力の許す限りとなるからです。
幼児教室のほかに絵画・造形専門の教室に通い、体操教室にも行かせ、さらには家庭教師をつけるなどすれば、上記費用の何倍かになってしまいます。その一方では、幼児教室のテスト会員になってテストで弱点を確かめながら、ご家庭で受験対策をして最低限の費用で合格を勝ち取るパターンもあります。
こぐま会での学習費用内訳
(2008年3月現在)入会金(恵比寿校の場合)84,000円
■年中ゆりクラス
月謝 39,900円×12=478,800円
家庭用教材 5,250円×12=63,000円
発達診断テスト 6,300円×6=37,800円
季節講習会(冬47,250円・春36,750円・夏42,000円)126,000円
他に表現発表力講座や造形クラスなどが開かれます。
■年長ばらクラス
月謝 45,150円×12=541,800円
家庭用教材 5,250円×12=63,000円
テスト費用 8,400円×6=50,400円
季節講習会(冬57,750円・春73,500円・夏73,500円+66,500円)271,250円
学校別模擬テスト12,600円×4=49,200円
合不合判定テスト12,600円×2=25,200円
他に指定校特別クラス、学校別特別クラス、単科講習などがあります。
お受験費用だけで終わりではない
冒頭で取り上げた記事ではオール私立で幼稚園から高校までの学習費用は1,678万円。それに幼児教室の費用を足して、さらに食費や服飾費、医療費などの養育費がかかり、大学の学費も必要です。通常子ども一人に3000万円と言われています。また義務教育の期間はサラリーマン家庭であれば、貯蓄を積み上げることのできる時期です。その時期にお受験費用をかけて、さらに私立の小学校に行かせるということは、将来に備えての蓄えを積み上げにくくすることになります。今は十分な収入があっても将来の見通しが立たない不確実な時代です。幼稚園受験、小学校受験するにあたっては、「周りがするから我が家もする」ではなく、費用の面での裏づけも確認してから受験するようにしましょう。
■関連記事
子供を育て上げるのに3000万円!?
子育てにかかる費用は1300万円!?