最近の中学入試問題を見て変わったと思うことがある。いくつかの選択肢から正解を選ぶタイプの問題についてだ。

選択問題が「法則で解けない」

クエスチョンマーク
選択問題も考えさせるように変化してきている
これまでは記述式が増えて難しいと言っていたのだが、最近はこの選択問題も難しくなっている。保護者の世代であれば選択肢の選び方に法則があったのはご存じだろう。

■選択問題の従来法則
(1)まぎらわしい選択肢の中に正解がある
(2)複数の選択肢に共通項を含むものが正解のことが多い
(1)は森の中に木を隠すように、できるだけ正解をカモフラージュしようとする出題者の意図から発している。例えば条件から正しいものを選ぶ問題。
ア.AとBとC
イ.BとCとE
ウ.BとDとE
エ.BとDとF
オ.BとDとG
アは他と見た目に異なるから除外、ウ~オにB,Dが共通なのでこの中に正解があるはず。さらにイにEが含まれているからウが正解ではないかと推測する。どんなに考えても正解が思いつかない問題を、こんな風に解答した経験はないだろうか。

もちろん上の例でウが正解とは限らないし、裏読みしすぎではずれる場合もあったが、業者テストでは結構通用した。少なくとも選択肢を絞るくらいは誰でもやっているだろう。

しかし、最近の問題はそれができにくくなっている。ではどう難しくなっているのか見てみよう。

選択肢が微妙な違い

紛らわしいが間違っている選択肢を並べるわけでもなく、リストアップされた選択肢の記述はどれも正しい。しかしながら、この設問の答えとしてフィットするのは正解だけというタイプの問題がある。

例えば次の選択肢を見て欲しい。
ア.水を入れたなべを火にかけてしばらくすると、水がなくなった。
イ.水に砂糖を入れると、砂糖が見えなくなった。
ウ.トイレの芳香剤(ほうこうざい)が1ヶ月してなくなった。
エ.オキシドールを加熱すると、あわがでてきた。
オ.塩酸にアルミ箔(はく)を入れるとアルミ箔がとけて見えなくなった。
どれも現象的には正しいものだ。

これに対して設問が次の通りだったとする。
「ケーキを取り出したら、小さなドライアイスのかけらがこぼれ、しばらくすると消えて無くなった。この現象と同じものを選択肢の中から選べ」
この現象は昇華(固体からいきなり気体に変化すること)について述べているから、正解は「ウ」になるわけだ。けれども現象とその原因の関係をしっかり理解していないと、「ア」などと間違える可能性がある。

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