江戸川学園取手中学・高校 「心の教育」
江戸川取手高校と言えば、高校野球で開校3年目にして甲子園出場を果たし、スポーツで有名になった学校だ。その後偏差値もぐんぐん上がり、今では難関校の仲間入りをしている。江戸川取手中学・高校の「心の教育」は有名だ。道徳という位置づけではあるが、単なる道徳教育に留まらないところがすごいところ。よくある道徳の副読本を生徒に読ませて、話し合いをして終わりというようなスタイルではない。
先生がテーマを持ち「講話」即ちプレゼンテーションを行う。そのため先生もきっちり準備をして臨む。生徒も先生の「講話」を単に聞き流すのではなく、内容について、どう受けとめどう感じたかを書いて提出する。それが毎週あるのだ。
このスタイルにより、先生の話を集中して聴く態度を養い、同時にテーマについて考えていく習慣を身につけさせる。こうして考える力と書く力の両方を養成していると言えるだろう。
卒業論文を導入している学校
卒業論文を導入する学校も多数ある |
こうした学校では入試説明会などの折に展示された論文集を目にすることができるし、あるいは図書室の書架に置いてあるので手に取ることができる。ガイドもある学校の図書室で読むことができた。読者の皆さんも機会があれば、こうした論文集にぜひ目を通して欲しい。作文をただ集めただけの文集ではなく、推敲を重ねて製本された論文は内容が濃いものに仕上がっている。
これらの取り組みも私立中高一貫校の特色のひとつだ。これからはますます「書く力」が社会人として必要なスキル(技術)となっていく。そのスキルを磨くために志望校がどんな取り組みをしているか、学校見学の注目すべきひとつのポイントとしてとらえておきたいものだ。
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