今年の東大合格者数について大勢が判明した。関西の受験生にとっては必ずしも東大が指標とならず、京大を入れるべきだという声も聞く。しかし、逆に京大が全国区かというと疑問もあるので、敢えて東大に絞って検討したい。

まずは、浪人を含む合格者数ランキングを見てみよう。データは4月3日午前中に入手したものだ。若干の追加合格者もあるだろうが、この表から大きく変わることはない。
2006年度主要高校東京大学合格者数
所在地国公私学校合格者数
(浪人含む)
卒業者数
兵庫県80213
神奈川栄光70174
東京都開成140395
東京都桜蔭68236
東京都麻布86307
神奈川聖光43214
東京都駒場東邦46234
奈良県東大寺35209
東京都学芸大74345
東京都筑波大42237
東京都海城52377
鹿児島ラサール50244
東京都武蔵30168
兵庫県白陵高23174
東京都女子学院28228
広島県広島学院33182
北海道北嶺14116
岡山県岡山白陵23185
福岡県久留米附33204
兵庫県甲陽学院22203

実績を比較する場合に合格者数と合格率のどちらが実力を正確に反映するか議論がある。学校規模の違いを吸収するには合格率の方が正確に思える。しかしながら、大量の合格者を出すというのは並大抵のことではなく、実力に加味するべき物と考える。

そこで、合格者数と率の両面から上位校の特徴が浮き彫りにできないか試みてみたい。

東大合格率と合格者数は概ね単調増加

以下の図は横軸に卒業者数に占める現役東大合格者数の率をとり、縦軸に合格者数をとって、散布図にしたものだ。これをながめていると、何か見えてくることにお気づきではないだろうか。
散布図1
2006東大合格者数-合格率散布図

合格率が高い学校は合格者数も多い傾向がある。10%~20%までは右肩上がりの傾向が強いが、20%~30%では合格者数の伸びは多くない。

この中で、開成は他の学校と大きく離れていることが特徴的だ。合格率的には灘や栄光とほぼ同じだが、数で他を圧倒している。この差はやはり無視できないほどの違いだ。やはり優秀な生徒を他校よりも多く集めていると言えると思う。

偏差値と東大合格率の関係

次に偏差値を横軸にし、合格率を縦軸で散布図を作ってみた。偏差値は2000年、つまり今年の大学受験現役生が中学受験した当時の日能研R4を用いた。見にくくならないように、首都圏の学校に限定した。
散布図2
2006東大合格 中学入試偏差値-合格率散布図

偏差値が高い学校ほど東大合格率が高いという傾向があるのは当然のこと。なんとなく右肩上がりの直線的な傾向が見られる。しかしながら、ここでも他と傾向の異なる特異的な学校が見えてくる。

栄光学園は偏差値以上に高い合格率ということが言えそうだ。ただし入試日が2月1日ではないという点を考慮する必要がある。麻布・開成など2月1日校との併願が可能なので、そちらの学校を第一志望とする生徒の流れてくるからだ。

他にも学芸大附属や海城が同様の傾向を示している。中学受験の難易度に比べて、東大合格実績が高い学校だ。

この図からすると女子学院は難易度の割には東大合格率が低いように見える。しかし、男子校と同列には並べられない要素が女子校にはある。浪人しても東大受験というよりは、ボーダーラインの生徒は他校を受験してしまうだろう。したがって男子校よりは低めになるのは当然と思われる。

同じことは程度の差はあれ、桜蔭にもあるだろう。しかし桜蔭の場合は男子校並みの実績を出しており驚異と言える。桜蔭生は生徒本人も保護者も「女の子だから」という意識はとうの昔に超えているわけだ。

トップクラスの学校について比較しても、違いが浮き上がってくるのだから、志望校について様々な軸で比べて検討してみる価値があると思う。今後もこれはという切り口を見つけて取り上げていきたい。
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