これは高校入試の話題ですが中学入試にも関連しますので取り上げました。5月21日に産経新聞で記事として報じられたので、ご記憶にある方も多いでしょう。

今年の千葉県立高校入試で出題された「作文」の問題について書かれていました。15点と配点が多いにもかかわらず、受験生の約半数が0点となってしまった問題です。
【概要】
道を歩いていると自転車に乗ったおじいさんに公民館までの道を尋ねられる。公民館までは2つのルートがある。一方は近道だが途中に急な上り坂があり、他方は平坦な道だが2倍の距離がある。(問題には概略の地図が掲載されている)
上記の前提条件を踏まえた上で、さらにおじいさんの様子を選択肢から選ばせる(「元気そうだ。」とか「急いでいる」とか4択)。

その上でどちらかの道を選び、途中の目印を織り込みながら道順を説明せよというもの(150字以上200字以内)。
千葉県教育委員会の発表によると、国語のこの設問は配点が15点で受験者の得点分布は次の通りです。
得点割合(%)
1514.0
11~1415.2
6~1015.3
1~59.5
046.0
問題を読んで頂ければお判りの通り決して難しい問題ではありません。
step1◆おじいさんの様子を4つの選択肢から1つ選んで仮定する。
step2◆仮定に矛盾しないルートを選ぶ。
step3◆ルート上の目印を入れて道順を説明する。
step4◆字数を整える。
以上の手順を踏めば確実に得点可能な問題なはずです。ポイントはstep2で選んだおじいさんの様子と道の選択が合っていることです。

これができなかったというのは答案を見たわけでないので推測の域を出ませんが
●正解がひとつしかない問題ばかり解いていたために「自分で条件を選択する」という意味がつかめなかった。
●おじいさんの立場に立つことのできない生徒が大勢いた。
●道案内の経験がなく人に道を説明する仕方を知らなかった。
というようなことが原因として考えられます。

以前中学入試でも道案内を作文させるという出題がありました。実はこういった傾向の問題は中学入試でも増えていますし、小学校入試でもペーパーではありませんが、行われています。

このような問題の出題意図は埼玉県教委の「日常生活で、自分が考えたことなどを的確に相手に伝えるために、適切なことばで表現する力をみられるようにした。」に代表されます。まさに現代っ子が苦手な表現力、コミュニケーション能力を見ているわけです。

対策として「自分」だったらどうするか、「自分」で選択するというように、「自分」というキーワードを活用できるように大人が手助けしてやる必要があるでしょう。難しい記述問題はできるけど、従来のパターンにはまらないこのような「エアポケット」的問題にはまらないように。

【関連URL】
新聞等は更新が早いため記事が無くなっています。
「千葉県 県立 高校入試 問題 公民館 おじいさん 道案内」というキーワードでサーチエンジンを使って検索してみて下さい。関連ページが沢山見つかります。

(注)この問題は千葉県教育委員会のページには掲載されていません。

高校入試や大学進学情報も気になりますね。以下のURLを参考までに。
◆インターエデュ・ドットコム高校入試情報
◆新学社 高校入試情報
中学入試!この1題にもトライ
入試関連コラム「入試と父親の役割とは?」
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