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中学入試直前準備はこれでOK 中学入試直前どう過ごす?

正月返上の冬期講習が終わると、いよいよ本番です。ではこの時期どのように過ごしたらよいのでしょうか。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

正月返上の冬期講習が終わると、いよいよ本番です。首都圏でも1月初旬から埼玉・千葉で第1回目の入試が始まります。東京からも受験生が腕試しと試験慣れするためにどっと参加するので、例年マンモス入試となります。ではこの時期どのように過ごしたらよいのでしょうか。

●コンディション作りに専念する

 進学教室に通っている、あるいは自宅で勉強していたにせよ、この時期までに立てた計画は当然済んでいると思います。しかし本番が迫ってくるとプレッシャーからか、準備不足の気がしたり、以前にできた問題ができなくなったり、さらには体調を崩したりします。

 オリンピックを思い浮かべて頂ければ分かると思いますが、実力がありながら本番で力が発揮できなかったり、ダークホースが金メダルを取ったりすることがあります。

 入試もある意味これと同じで、その日に備えて何年も前から計画して一発勝負に臨むわけですから、実力を発揮するためにはコンディション作りが非常に重要になってきます。

 まずは、良く言われることですが朝型の生活に切り替えて、入試本番の試験時間2時間前に起床するようにしましょう。そして夜は早く寝るようにします。睡眠不足では起きていても脳内に睡眠誘発物質が生成されて、頭の働きが鈍ってしまいます。さらに免疫力も低下して風邪ひきやすくなります。
 4年生から勉強を始めたのでしたら3年間=約26000時間過ぎているので、ここで何時間か余計に勉強したところで大差ありません。十分な睡眠と規則正しい食事を心がけるのは大一番に臨むスポーツ選手も同じです。

 もちろん勉強時間を大幅に削る必要はありません。朝型の生活で無理なくできる範囲で勉強に取り組めば良いのです。

●学習内容は基本確認を中心に

 ここへ来て入試の総まとめをやられる方もあると思いますが、あまりお勧めできません。3年間であれば中学入試の全範囲を2度から3度さらっているはずです(進学教室のカリキュラムもそうなっています)。さらに冬期講習で総まとめも済んでいるはずです。

 しかし何分広い範囲ですから取りこぼしもあるでしょう、全ての分野が完璧にできるわけではありません。学校により異なりますが、入試問題の合格ラインが取れればよいのです。満点を目指さず取れる問題を確実に取る。そういう意味での過去問練習は意味があります。志望校の問題の癖を知り、レベルを知る。問題を眺めて、どこから手をつけるべきか、どれを諦めるかなどの戦術検討に使うのも良いで
しょう。ここはご両親も一緒に取り組めますね。

 とは言っても過去問は過去問です。同じ学校では2度と出ない問題です。だから1年分の全教科を入試形式でやって模擬試験のようにして合否判定を家庭でやることにはあまり意味はないと思います。できなかったときには不安になります。

 むしろ模試は学校別そっくりテストのような進学教室の試験に任せた方が良いでしょう。国語などは、出題文の出典をずばり当てたりする塾もあります。有名な学校に関しては何年もその傾向に合った本をウォッチして、読み続けその学校以上に「らし
い」問題作りに命を懸けている塾の先生もいますから。

 社会などの時事問題のチェックは軽く取り組めて、良いかも知れません。理科でも火星大接近の時事問題もあるかも。

●プラスイメージを持つ

 まじめな子ほど直前になって、まだあれもこれもやらなくちゃと焦りだしたりするものです。ここは試合直前の選手のように、一旦気持ちをクールダウンしてリラックスし、本番に程よい緊張感となるようにもって行きたいものです。

 そのためには、周囲も腫れ物に触るような扱いではなく自信が持てるような言葉掛けを心がけたいですね。「これだけやったから大丈夫」というように。私の妻は子供の頃、試験前に母親からいつも「あなたは大丈夫。絶対にできます。」と言われていて、本人もそう思い込んでいたそうです。おかげで試験も安心して受けられたと話しています。

 直前の合否判定テストが悪かった時は、良かった時のテストを引いて実力が出せればこの力があるのだと自信を取り戻させたり、良かったらこのまま力を維持しようと励ましたりしてあげましょう。
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