筑波大学附属小学校受験体験記
INDEX
10月上旬 願書配布
10月下旬 願書受付
11月中旬 第1次選考(抽選)
11月下旬 入学志願者調査票等の受付
11月末 第2次選考日程表配布
12月上旬 筑波模試
12月中旬 第2次選考(検査)
12月下旬 第2次選考発表
12月下旬 第3次選考(抽選)
12月下旬第3次選考翌日
筑波大学附属小学校平成14年度入学候補者選抜考査の体験記です。2度の抽選の壁が待ち受けています。
平成14年度の体験談ですが、考査の流れが大きく変わっていないので、参考にしていただけると幸いです。一部新しい情報を加えています。ただし、日程や場所は変更されている可能性がありますのでご注意ください。
10月上旬 願書配布
筑波大学附属小学校への入学志願者は募集要項を指定期間内に取りに行かなくてはなりません。募集要項は有償です。学校ホームページに掲載されている募集要項申込書に記入の上で、附属小学校へではなく、筑波大学東京キャンパスへ行ってください。規定の配布期間は3日間となっています。募集要項をもらいはぐれて出願すらできなかったということのないように注意しましょう。
10月下旬 願書受付
以前は願書を持参していましたが、今は願書は郵送で受け付けます。5日間しか受付期間がないので、こちらも期日厳守です。
11月中旬 第1次選考(抽選)
女子と男子別々に2次選考を受けるための抽選です。ここで約半分が落とされます。女子のAグループは例によって抽選も最初です。8:30-8:50受付なので8:20頃に着くと、既に占春園に長い行列が。こんなことなら窪町東公園の坂を下って占春園に行った方が早かった。それにしても抽選会に早く入ったから有利というものでもないでしょうに……。
8:30を回って開門されて中へ入っていきますが、会場の講堂に入るのに狭い階段1箇所だけのため、なかなか進みません。入って席につくと8:45。びっしり座ってざっと600人と見ました。全員入りきったのが9時2分前。
会場の講堂のステージにはテーブルと椅子が並べられ、「抽選機・副校長・番号確認・立会人・読み上げ・記録・掲示・総務」などの紙が下がっています。公平を期した抽選だというところを見せるためでしょうが、さながら宝くじの抽選会のようです。
抽選に先立ち校長先生から挨拶がありました。全員に試験の機会を与えたいけれども物理的な都合で抽選をせざるを得ないとのこと。その後係の方から2次試験の定員と応募者の人数から、抽選の通過率は62%との発表がありました。
従って00から99までの玉を使い、抽選機(福引きに使われるあれ)で出てきた玉の下二桁と合致する受験番号が当選者となるとの説明。さらに立会人を会場から出すが、例年受験番号の最も若い人と大きい人になってもらうとのこと。二人の方が壇上へ上がって行きました
会場の人たちの目の前で玉に描かれた番号に重複や抜けがないかを、立会人が確認し玉を抽選機に入れます。袋の状態で何度か押して混ぜる様子。抽選機に入れた後に紙で蓋に栓をして塞ぎ、玉が出ないよう逆回転を何度かし、いよいよ抽選開始です。
校長先生が抽選機を回して1つ玉を出し、次々に渡され確認して読み上げられます。読み上げは玉の番号のみでなく、合格となる受験番号を全て読み上げます。例えば「34番、134番、234番、334番、434番」というように。最後の一つの玉が飛び出てしまい、壇上を転がります。無事拾い上げて読み上げ抽選終了です。その瞬間は安堵とため息が混じり合ったような空気が流れました。立会人の1番の方は当選していました。最後の方はどうだったか記憶していません。
抽選に外れた人はそこで引き上げ、当選者は体育室へ移動します。娘の番号は私が出願に来て取った番号ですが、当たってしまいました。そのように思ったのはもう私立に合格しているので試験を受けなくて済む方がいいと半分考えていたからでした。抽選で外れてしまえば諦めもつきやすいというものです。私の両側に座っていたお父さん方も席に残っていましたので、抽選をクリアされたようです。
体育室では受験票の1の欄に合格のゴム印を押してもらい、2次試験のための書類を受けとって終わりです。しかし、ここでも最後の人まで並ばないと次に進まないため、待っています。ここまでで1次抽選は終わりですが、終わって10時頃になりました。4種類の書類を渡され2次試験の出願には別の日にまた出向かなくてはなりません。しかし健康診断書が2次試験合格者のみに変わっていましたので、少しずつ受験者の負担は軽減されています。
それにしても国立は受験のために数回出向かなくてはならないので、共働きの夫婦にとってはなかなか時間の都合をつけるのに苦労します。国立を複数校受験するとさらに負担は増えます。
11月下旬 入学志願者調査票等の受付
抽選に通った受験者が2次選考に進むために、受付票と住民票を提出します。ここで受験票の2番にスタンプを押してもらえます。また新たに受験番号が受け付け順に割り振られます。時間前に行きましたが既に開門していました。抽選の際の行列は無く、すんなり講堂まで上がれました。もちろん上履き持参です。
講堂ではジグザグにロープが張ってある椅子に詰めて座ります。順に前へ出て受け付けしますが、その都度席を移動するので、荷物が多かったりすると大変です。赤ちゃんを抱いたお母さんがいましたが苦労していました。受付自体は受付票の記載と住民票のチェック(受験者を赤で囲む)なので短時間です。
11月末 第2次選考日程表配布
2次要項は占春園ではなく学校受付の事務室で要項を受け取るだけでした。これなら二次受付の後で配布すれば済むものを。いや、1次抽選の発表と同時に受付して、要項配布すれば3日→1日で済みます。
この日は上履きは不要でした。時間も並ばないので短時間で済みます。
12月上旬 筑波模試
わかぎり会(現わかぎり21)で筑波向けペーパーと製作の模試をうけました。保護者向けに説明会がありました。要点は指示行動がきちんとできることと、自分の意志が言葉で示せることが重要。挨拶も大事です。詳しくは以前の記事を参照。
12月中旬 第2次選考(検査)…服装は通常のものでOK
この日から3日間試験がグループ別に行われます。ここまで来て初めてペーパーの練習の成果が出るわけです。終わったグループから試験問題が伝わるのを防ぐために、パターンを変えた問題が、時間帯毎に出されると聞いています。
子供の手を引いてお馴染みになった占春園側の門をくぐると既に行列が。お受験ではみな早め到着を心がけていますね。実は娘がここに来るのは初めてです。特に緊張する様子も見せません。校庭で靴を履き替え3列になって待ちます。入り口で受験票を見せて、予め受験番号で指定された控え室に向かいます。受験番号毎に30人ずつが1部屋となっています。
教室の入り口で受験票をチェックし、番号を告げられます。この番号は部屋毎に受験番号の若い順に1番から30番までです。部屋の区別はバンドの色でします。机が片付けられていて、輪を描くように椅子が並べられており、子供が在校生(6年生?)の案内でそこへ座り、付き添いは後ろへ立ちます。席に着くと「トイレは大丈夫?」と声を掛けてくれます。待っている間に在校生が紙芝居を読んでくれて、手品を見せてくれました。
また上履きの見える所に名前が書かれていないかどうかも、在校生がチェックしてダメな場合はガムテープを貼って隠します。準備が整うと子供を残して保護者は講堂へ向かいます。講堂ではグループ別で受験番号順に椅子に座り、ひたすら終わるのを待ちます。 講堂に入って約1時間と少しして子供たちが戻ってきます。後は子供を連れて帰るだけです。筑波の場合は保護者は服装に気を配る必要がありませんし、現にお受験ルックの方は少数でした。
12月下旬 第2次選考発表
占春園から入ると掲示板に番号が掲示されています。後は番号を確かめるだけです。妻が見に行きました。ありました。2次選考を受けて通過したの我が家で3人目ですが、最後の抽選の関門がこれまで通過できませんでした。3度目の正直となるでしょうか。
12月下旬 第3次選考(抽選)
門をくぐったのが5分前ですが、既に並んで待っている方が大勢います。時間になり上履きに履き替えて体育室へ。小さめの体育館のような所です。グループ毎に受験番号の若い順に並びます。番号が飛び飛びですので、受験票を確かめ合って並びます。受け付け開始10分でほとんど並びきってしまいました。2度受験票を確認してから講堂へ進みます。
今回はAグループの7番目でしたので最前列になってしまいました。校長先生より挨拶がありました。女子の定員80名に対し、130名が候補者として3次選考に進んだこと。全員を合格させたいが定員がありやむを得ないこと。運悪く抽選に漏れても優秀な子供たちであることは間違いないので、きっと立派に成長されるであろうことなどです。
次に抽選のシステムについての説明がありました。
- 130+1個の番号が書かれた玉が入っている
- 全員が1度ずつ抽選器を回し、自分の番号を得る。
- 最後の1個を学校長が引く。
- 学校長が引いた番号の次から定員までが合格者となる。
- 131番の次は1番へと続く。
- ABCグループの順番を決めるのに各グループ先頭の人が番号を引き、出た番号の若い順とする。
- その後再度決めたグループ順に、並んだ順に抽選していく。
- 立会人を最初と最後に抽選器を回す人とする。
いよいよ抽選です。7番目なのですぐに来てしまいました。4X番。うーん、語呂が良くないと一瞬思いました。後はひたすら待ちます。最後の玉が9Xから4Xならいいのです。確かにこの方法は不正の入り込む余地がありません。自分の番で細工をしても最後の玉をコントロールすることはできないのですから。そして番号の重複や欠落も分かってしまいます。
でも最後まで分からないでいて、でもその玉が出た瞬間に全て決まってしまうという非情な方法でもあります。最終の玉を校長先生が引きますが、出ません。二度三度と回して5回目くらいに出ました。立会人も確認して読み上げられます。「58番」。当選は59からです。近すぎる、はずれたと分かりました。我が家最後の挑戦もあえなく退けられました。外れる方が少ないのにどうしてそちらの50名に入ってしまうのか。やはり縁がなかったということなのでしょう。