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大学付属校からの他大学進学が増えています エスカレーターは降りられる?

以前は他大学を受験すると内部進学の特典を受けられなくなる例も少なくなかったようですが、最近では付属校でありながら進学校となっている学校も出てきて様変わりしています。どのように変わっているのでしょうか?

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

以前は他大学を受験すると内部進学の特典を受けられなくなる例も少なくなかったようですが、最近では付属校でありながら進学校となっている学校も出てきて様変わりしています。これは大学入試が総じて易しくなっていることから付属校も大学のブランドで生徒を集められなくなって来ていて他の道を探り始めてるのではないでしょうか。

 そこで大学付属校からの進学について調べてみました。するといくつかの種類に分けられることが分かりました。
 (1)総ての他大学を受験可能・・・工学院大学附属、文京女子大学など
 (2)条件付きで総ての他大学を受験可能・・・武蔵工大付属、川村、桜美林など
 (3)併設大にない学部のみ受験可能・・・日本女子大附属、成城学園など
 (4)国立大受験可能・・・法政第一、法政第二、明大明治、明大中野など
大雑把に言って制限の少ない学校ほど進学に力を入れていると言えます。武蔵工大附属などは併設大には25%程度しか進学しません。意外なのが女子大付属校の中の隠れた進学校です。大妻・共立女子・東洋英和・跡見などは約7割が他大学へ進学していますし、進学実績も伸びています。こういった学校はコース選択制や習熟度別クラスを採り入れたりしています。共学でも獨協・帝京・桜美林・國學院久我山などのように半数以上が他大学へ進学しています。これらの学校は付属校の皮を被った進学校です。選抜クラスを置いたり進学を意識したカリキュラムをとっています。

 東京六大学付属でも明治を初めとして徐々にこの傾向が現れてきています。今後は併設大学への進学枠で安心感を確保しつつ、他の大学入試へチャレンジするというスタイルが一つの中学入試での学校選択のあり方になって行くような気がします。
 またゆとり教育の新カリキュラム導入で公立校の学力が下がると、特に何もしなくても中高一貫教育のメリットが発揮され、附属中高の自由な雰囲気で学びながら学力もしっかりつくという結果になるかも知れません。
 いずれにしても大学付属校が独自のメリットを打ち出して生徒獲得に乗り出すのは間違いないので、受験する側にとっては選択の幅が広がり喜ばしいと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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