この記事では、公益財団法人生命保険文化センターが行ったアンケートを参考に、高齢者が人生で感じる後悔について探り、老後生活をより充実させるためのヒントを見つけていきます。後悔しない人生を送るために、今からできることを一緒に考えてみましょう。
高齢者が感じる人生全般における後悔とは?
公益財団法人生命保険文化センターが行った「2023年度ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査」において、高齢者が感じる人生全般における後悔した事柄について尋ねており、その結果は、画像のとおりです。●人生全般に関する後悔
高齢者が感じる人生全般に関する後悔の項目のなかで、上位の5つを以下に挙げます。
・1位:「学び」……もっと学べばよかった「57.1%」
・2位:「貯蓄」……もっと貯蓄を行えばよかった「54.2%」
・3位:「運動」……もっと運動をしておけばよかった「43.6%」
・4位:「家族との時間」 ……もっと家族との時間を大切にすればよかった「38.3%」
・5位:「生活習慣」……もっと生活習慣を見直せばよかった 「38.1%」
人生全般に関する後悔について、年齢別にみると、1位の「学び」、2位の「貯蓄」においては、60代のうち約6割の人が後悔していると回答しています。年齢が高くなるにつれて徐々にその割合は減少しますが、90歳以上においても約5割を占めています。
3位の「運動」に関しては60代の5割の人が後悔していますが、高齢になればなるほど割合は低くなっています。
高齢者が感じる人生全般の後悔をもとに、老後生活を充実させるヒントとは?
高齢者が感じる後悔をもとに、後悔しない人生を送るために今からできることを3つにまとめました。●老後生活を充実させるヒント1:生涯にわたる学びを続ける
60歳以上のすべての年代において、多くの高齢者が「学び」をもっと大切にすべきだったと後悔しています。高齢者が「学ぶ」ことを後悔する理由は、学ぶことが人生を向上に導くことを強く実感するからではないでしょうか。学びで得られることを3つ挙げます。
【1】人生の選択肢を増やせる可能性
学びによってより多くの知識やスキルがあれば、選択肢が増えたり、チャンスに恵まれたりする可能性が高くなる場合があります。仕事が見つかったり、収入アップにつながることもあるでしょう。
【2】自己成長や自信につながる
現代は急速な技術革新や社会の変化が起きています。常に学ぶことを続けていれば、新しい技術に対しても積極的に取り組め、そのことが自己成長と感じたり、達成感が得られたりすることもあるでしょう。しかし、学びを続けなかったことで、新しい技術や知識に対応できず、取り残されてしまったと感じることが後悔につながります。
【3】他者とのコミュニケーションにつながる
学びは他者洞察にもつながります。学ぶことを通じて、他者を理解し、共感する能力が向上し、人間関係や社会生活において大きなメリットをもたらすでしょう。高齢になればなるほど、家族、友人などからのサポートを受けながら生活することになります。その際のコミュニケーションの幅を広げるためにも、学びは必要です。
●老後生活を充実させるヒント2:計画的に老後資金準備を心がける
貯蓄に関しての後悔も多く見られます。老後になり貯蓄が少ないと、先々に対する不安を感じることはある程度予想できます。そうならないためにも、若いうちから計画的な老後資金準備を行いましょう。その際、家計のムダを省いたり、iDeCoや新NISAなどを使い税制優遇を受けながらの資産運用などを取り入れたりしましょう。
●老後生活を充実させるヒント3:家族や身近な人と仲良くして健康的な生活習慣を維持する
「運動」や「生活習慣」についての後悔も多く挙げられています。健康を維持するためには、定期的な運動やバランスの取れた食生活が不可欠です。特に運動は、心身の健康を支える重要な要素です。無理のかからない範囲で、日々の生活に取り入れましょう。
また、「家族との時間」について後悔している人もいます。仕事が忙しくても家族や周囲の人と仲良く過ごすように心がけていきましょう。老後を迎えても、生活面・金銭面ともに協力し合って生活をすることができるでしょう。