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8月30日公開! 映画『愛に乱暴』主演・江口のりこが「居場所のない孤独な主婦」を演じて思うこと(3ページ目)

芥川賞作家・吉田修一の小説を映画化した『愛に乱暴』。平凡な日常がジワジワと崩れていく様を描いた本作。孤独な主婦を演じた江口のりこさんにインタビュー! ※サムネイル写真:(C)Kaori Saito

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

映画館のベスポジはいつも“端っこ” 

『愛に乱暴』主演、江口のりこさん

(C)Kaori Saito

――All Aboutでは取材した俳優さんに好きな映画や映画館、ベストな席を聞いているのですが、最近、映画館で映画をご覧になりましたか?
 
江口
:Morc阿佐ヶ谷という映画館で『夜明けのすべて』を見ました。ずっと見たかったのですが、ロードショーが終わってしまい「残念だ」と思っていたら、Morc阿佐ヶ谷で上映していたので(※)。小さな映画館ですがとても見やすかったです。

※現在は上映が終了しています
 
――それはステキな情報ありがとうございます! 江口さんは映画を見るとき、ベストポジション(座席)はありますか?
 
江口
:絶対に“端っこ”です。なぜなら映画が終わったらすぐに劇場から出られるから。終映後の出入り口は混雑するじゃないですか。その混雑している空間が嫌いなので、パッと出て、早く家に帰りたい(笑)。せっかちなのかもしれませんね。
 
――映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍されていますが、俳優の仕事の面白さはどこにありますか?
 
江口
:自分でもなぜ俳優を続けているのか分かりません。これが面白いという明確なものもないんです。でも他にやりたいことはないし、芝居をやるときはいつも一生懸命やってしまうし……。しんどいことはしんどいんですよ。だから自分でも不思議です。やっぱりいろんな出会いがあるところが魅力なのかな。
 
――今後の俳優人生はどのように考えていますか?
 
江口
:正直、あっという間に20年経っていた!という感じなので、同じようなスピードで60代に突入するんだろうなと思います。具体的に何をしたいというのもなく、とにかく続けたい。引き続き俳優をやっていきたい。そういう気持ちです。
 

江口のりこ(えぐち・のりこ)さんのプロフィール

1980年4月28日生まれ。兵庫県出身。

2000年に劇団「東京乾電池」に入団。2002年『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』で映画デビュー。2004年『月とチェリー』で映画初主演。2020年『事故物件 恐い間取り』で、第44回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近作は『あまろっく』『お母さんが一緒』『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(いずれも2024年)がある。
 

『愛に乱暴』2024年8月30日(金)公開

『愛に乱暴』

(C)2013 吉田修一/新潮社 (C)2024「愛に乱暴」製作委員会

41歳の専業主婦・初瀬桃子は、夫・真守(小泉孝太郎)と結婚して8年。夫の実家の離れに暮らしている。夫は桃子に無関心だが、彼女は料理、インテリアなど好きなものに囲まれ、丁寧な暮らしをすることで自分を保っていた。しかし、桃子の周辺で不審な火事があったり、かわいがっていた野良猫は現れなくなったり、不安なことが続き、やがてそれは桃子の居場所を奪うことに……。

原作:吉田修一『愛に乱暴』(新潮文庫刊)
監督・脚本:森ガキ侑大
脚本:山崎(※崎はたつさき)佐保子/鈴木史子
出演:江口のりこ、小泉孝太郎、馬場ふみか、水間ロン、青木柚、斉藤陽一郎、梅沢昌代、西本竜樹、堀井新太、岩瀬亮、風吹ジュン
 
撮影・取材・文:斎藤香
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