そのため、交通費の節約に「夜行バス」を利用する方もいらっしゃいます。今回は、実際に夜行バスを利用したシニアの体験をご紹介し、その際の注意点をまとめてみました。
交通費を節約したいという思いもあり夜行バスを利用してみることに
今回、夜行バスを利用したのは60代のサユリさん。東京から京都への旅行を計画していました。電車料金を調べると、片道1万3000円ほどかかり、往復で2万6000円ほど。交通費を節約したいという思いもあり夜行バスを利用してみることにしました。サユリさんが利用した夜行バスは、大手会社が運行するもので、出発は22時、到着は翌朝6時予定。移動時間は約8時間と長いですが、途中に2回の休憩がありました。
なんといっても、夜行バスの料金は片道5600円、往復でも1万1200円と安く、新幹線の片道料金で往復できる点に大きな魅力を感じたそうです。
実際に夜行バスを利用してみての良かったことと注意したいこと
サユリさんのスケジュールは、夜行バスで移動して1日京都観光。また夜行バスで東京に帰るというもの。次は、夜行バスを利用して良かったことと注意したいことをまとめます。●夜行バスを利用して良かったこと
サユリさんが夜行バスを利用してみて良かったことは、「夜行バスはリクライニングシートになっており、足が伸ばせるスペースもありました。また、シートのクッションも思っていたよりも快適だと感じました」。また、「夜行バスを利用することで、寝ている間に目的地に到着するので、旅行先での時間をフルに活用できました。早朝に到着するため、観光地を1日中楽しむことができました」など、バスの乗り心地や時間が有効に活用できることにメリットを感じたようです。
●夜行バスの利用で注意したいこと
しかし、夜行バスは通常よりも長い時間を車内で過ごします。その点について、以下のようなコメントがありました。
「シートの座り心地が良く、リクライニング機能もあり長時間の移動を快適にする配慮はされていると感じました。しかし、シニア世代にとっては長時間座り続けるのは正直疲れました。シニアになると、体力は個人差が大きいもの。もし、足腰が悪い方は相当疲れると思われます。また、トイレの回数が多い方も不便と感じるのではないでしょうか」
サユリさんは、健康に自信がある方ですが、体力面での負担は大きかったようです。
また、「バス内は想像していたよりは静かでしたが、それでも時々、他の乗客のいびきや話し声が気になりました」とのこと。周囲の環境が気になった様子でした。
シニアが夜行バスを利用する際の2つのアドバイス
これらを踏まえ、サユリさんから、シニアが夜行バスを利用する場合のアドバイスをいくつか伺いました。●アドバイス1:事前の準備をしっかり
「長時間の移動を快適に過ごすためには、リラックスできる服装やクッション、ブランケットを持参することをおすすめします。周囲が気になる方は、耳栓やアイマスクを持参するとより快適に過ごせそうです」
ブランケットを貸し出しているバスもあるようですので、事前に調べて必要であれば持参しましょう。
●アドバイス2:休憩時間は体をほぐす
「長時間同じ姿勢でいると、血流が悪くなります。途中の休憩時間は、必ず外に出て体をほぐすようにしましょう」
まとめ
夜行バスは、交通費の節約ができたり、早朝に目的地に着くことで時間を有効に使えたりします。これらは良いことですが、シニアになると体力が落ちてきたり、健康状態に揺らぎを感じたりする人も多くあります。旅費を安くできても、その後、疲れがたまりすぎて体調を崩しては元も子もありません。自分に合った無理のない移動手段を選ぶことが大切です。