不眠・睡眠障害

Q. 就寝時に胸焼けがして、夜中に目が覚めてしまいます。病気でしょうか?

【日本睡眠学会所属医師が解説】胸焼けで寝れなかったり、寝ている時に胃液が上がってくる感じがして目が覚めてしまう場合、「胃食道逆流症」の可能性があります。わかりやすく解説します。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

Q. よく「胸焼け」がして、夜中に目が覚めてしまいます。病気でしょうか?

眠れない女性

寝ようと横になると、胸やけがして眠れない……考えられる病気は?


Q. 「食べすぎたわけでもなく、普段通りの食事をした日でも、眠ろうと横になると胸焼けがします。気持ちが悪くなって、夜中に目が覚めてしまうこともあるのですが、何かの病気でしょうか? 他に気になる自覚症状や、健康診断で指摘されていることなどは特にありません」
 

A. 胃酸が逆流する「胃食道逆流症」の可能性があります

胃と食道の境目にある「下部食道括約筋(かつやくきん)」の働きが落ちたり、腹圧が高い状態が続いたりすると、胃液が食道に逆流してしまうことがあります。これは「胃食道逆流症」というもので、逆流した胃酸によって、食道の粘膜がただれ、食道炎などを起こします。

夜間の胸焼けや、ゲップをすると酸っぱい液体が口まで上がってきてしまう「呑酸(どんさん)」、喉の痛みなどのさまざまな症状が起こります。寝つきにくくなったり、夜中に目が覚めてしまったりと、不快な症状のために眠りの質が落ちてしまうことも、深刻な問題です。

治す方法は、「生活習慣の改善」と「服薬」です。まず、肥満気味の方は、健康的な体重までの減量を考えてみてください。食生活の改善の他、禁煙も効果があります。生活習慣を見直しても胸やけの症状が続く場合は、薬局で買える「H2ブロッカー胃腸薬」を利用するのもよいでしょう。症状がつらい場合は、内科や胃腸科を受診してください。処方薬の「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」が解決を助けてくれるはずです。

さらに詳しく知りたい方は、「胸焼けで寝れない・寝ている時に胃液が上がってくる『胃食道逆流症』の症状・対処法」をあわせてご覧ください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます