バイクの2人乗りシーンで危機一髪?
――台湾ロケを楽しみにされていたそうですが、撮影はいかがでしたか? 日本の撮影との違いなど感じたことはありますか?清原:台湾のスタッフさんは日本のスタッフさんと同じように映画愛にあふれていて、「映画が大好き」という気持ちが常に伝わってきました。
夜遅くまで撮影が続いたり、ハードな日があったりしましたが「しんどい、大変」という雰囲気はまったくなく、「頑張って撮影するぞ!」「終わったらおいしい夜食を食べて帰ろう」という感じで、テンションも意識も高い現場でした。 ――苦労したシーンはありますか?
清原:ジミーが運転するバイクの後ろに乗せてもらうシーンです。私はバイクの後ろに乗ったことがなかったので、どれくらいの力でつかまったらいいのか分からず、シートの後方にちょこんと控えめに座っていたんです。でもいざ走り出したら、お尻が浮いて、吹き飛ばされるんじゃないかと。すごく焦りました。
グァンハンさんに「そんなつかまり方じゃダメだよ」と言われ「気を付けます!」と言って、それ以降はしっかりつかまって撮影に臨みました。あのときは本当にびっくりしました。
完成した映画を見て号泣
――シュー・グァンハンさんとの共演はいかがでしたか?清原:初めてお会いしたときはクールな方という印象だったのですが、撮影を通じてグァンハンさんを知るうちに、芝居に対して情熱的に取り組む方だと感じました。監督とも細かく打ち合わせをしていましたし、ジミー役がグァンハンさんで良かったです。
――現場では、清原さんとグァンハンさん、どのようにコミュニケーションを取っていたのですか?
清原:通訳さんを介してお話ししたり、お互いに日本語と中国語を毎日教えあったりして、少しずつコミュニケーションを重ねていきました。おいしい飲食店を教えていただいたりもしました(笑)。
最初の顔合わせでスタッフとキャストで食事に行ったのですが、撮影の合間もときどきみんなでご飯会をしたりして、楽しい時間を過ごしました。 ――清原さんは完成した映画を見たとき、感動して泣いてしまったと聞いたのですが、涙腺を刺激したポイントを教えてください。
清原:全部ですね。特に私が出演していないシーンは試写で初めて見たので、ジミーのアミへの思いを知り「こういう思いでアミのことを考えていたんだ」と思うと、もう悲しさと切なさで涙が止まりませんでした。たぶん私の中にアミの感覚が残っていたから余計に泣けたんだと思います。とても不思議な体験でした。
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