定年・退職のお金

シニアの生きがいのモトって何?日常の過ごし方での実践ポイント3つ

「令和4年版高齢社会白書」の中の「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」では、生きがいを「十分感じている」と答えた割合は22.9%、「多少感じている」が49.4%。合計すると72.3%の人が老後生活に生きがいを感じていることがわかります。今回は、シニアの方々の日常の過ごし方を詳しく確認しながら、生きがいのモトを探ってみましょう。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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「令和4年版高齢社会白書」の中の「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」では、高齢者が生きがい(喜びや楽しみ)を感じる程度の結果がまとめられています。それによれば、生きがいを「十分感じている」と答えた割合は22.9%、「多少感じている」が49.4%となっており、合計すると72.3%の人が老後生活に生きがいを感じていることがわかります。

今回は、シニアの方々の日常の過ごし方を詳しく確認しながら、生きがいのモトを探ってみましょう。
シニアの生きがいのモトって何?

シニアの生きがいのモトって何?

シニアが生きがいを感じる日常生活1:近所の人との付き合い方は?

シニアにとって、人とのコミュニケーションは、生きがいのモトになるようです。定年後は家で過ごすことが増えますし、近所の方々と顔を合せる機会が多くなります。どの程度の関係性が必要なのでしょうか。

●生きがいを感じる程度(近所の人との付き合い方別)
参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

画像の表によれば、近所の人との付きあい方別に生きがいを感じる程度の「十分に感じている」と回答した人の割合は、

・趣味をともにする:33.2%
・お茶や食事を一緒にする:30.4%
・外でちょっと立ち話をする:26.2%

となっており、いずれもこうした付き合いをしていない人に比べ、高くなっています。

シニアが生きがいを感じる日常生活2:親しくしている友人・仲間は?

シニアが、人との関わりを持つのは、近所の人だけではありません。若いときからの友人、趣味を通じての仲間を持っている人もいるでしょう。ここでは、親しくしている友人・仲間の多さをみてみましょう。

●生きがいを感じる程度(親しくしている友人・仲間を持っている程度別)
参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

次の画像の表によれば、親しくしている友人・仲間をより多く持っていると回答した人ほど、生きがいを「十分感じている」と回答した人の割合は高くなっています。

ここでの「たくさん」「普通」「少し」「ほどんど」については、明確に○人以上という基準は示してありません。個々に、たくさん・普通と感じる基準は異なるといえそうです。

シニアが生きがいを感じる日常生活3:ふだんの外出は?

シニアであれば、現役のときよりも格段に自分のための時間が増えます。混む時期を避けて外出も可能になります。外出頻度は生きがいとどう関係するのでしょうか。

●生きがいを感じる程度(外出頻度)
参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

画像の表によれば、外出頻度が高い人ほど生きがいを「十分感じている」と回答した人の割合が高くなっていることがわかります。

シニアが生きがいを感じる日常生活4:情報機器の利用内容は?

最近では、シニア層もパソコンやスマートフォンを使いこなす方が増えています。パソコンやスマートフォンでインターネットに接続することで、人との連絡を取り合うメール、動画を見る、ネットで買い物などができます。どの程度、使いこなせるとよいのでしょうか。

●生きがいを感じる程度(情報機器の利用内容別)
参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

参照:内閣府|令和4年版高齢社会白書

情報機器の利用内容別に生きがいを感じる程度を見ると、生きがいを「十分感じている」と回答した人の割合は、「パソコンの電子メールで家族・友人などと連絡をとる」「インターネットで情報を集めたり、ショッピングをする」「SNS(Facebook、Twitter、LINE、Instagramなど)を利用する」と回答した人が3割を超えています。

一方、「情報機器を使わない」人のうち、生きがいを「十分感じている」と回答した人は1割しかいません。

シニアが日常生活に生きがい・充実を得るための実践ポイントとは?

シニアが日常生活に生きがい・充実を得ているモトをさまざまな観点でみてきました。シニアが日々をイキイキ過ごすための実践ポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

●実践ポイント1:つながる人は幅広く
つながる人は家族だけ、古い友人だけと限定するのではなく、ご近所や趣味の仲間など幅広くつながるようにしましょう。

●実践ポイント2:外出する機会を増やす
定年退職した後、家でぼんやり過ごしていたら、たちまち運動不足になり、外に行くことが面倒になるでしょう。散歩をしたり、買い物に行ったり、地域の図書館や体育館に行ったりなど、出る用事を見つけて外出しましょう。

●実践ポイント3:パソコンやスマートフォンに興味を持ち、取り組む
多くの人と交流したり、便利なサービスを安く利用したりするには、パソコンやスマートフォンが欠かせません。「苦手だから使いたくない……」と言っていると、楽しみがどんどん減ってしまうでしょう。

パソコンやスマートフォンを使うといっても、難しいことをマスターする必要はありません。ごく簡単なことさえできれば、可能性が広がります。「今から始めてもムダ」とおっくうがらずに、できることからトライしてみましょう。
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