結婚発表の時機はすでに計画されていた?
2月29日、大谷選手自身のSNSでの発表は、あまりに唐突でした。しかし、よくよく考えると、かなり計算された計画的な結婚発表であったことが想像できるのです。通常、有名人の結婚発表は、婚姻届の提出日、またはその直後に報告されるのが一般的です。大谷選手の婚姻届提出日は、本人が公表を拒んだので不明ですが、公表を拒んだのはそれがかなり前で、発表が今になったことを突っ込まれたくなかったのではないかと思うのです。あくまで筆者の想像ですが、「昨年、婚約した」という彼の話から、婚約が昨シーズン開幕前、婚姻届の提出がシーズン終了後だったのではないか、という気がしています。
あまり良い例えではありませんが、彼の今回の結婚発表は、近年の有名人家族による本人逝去報告に似ている気がするのです。家族葬が多くなったこともあり、葬儀を済ませてから、いついつ亡くなり葬儀は近親者で済ませました、というのが一般的になりつつあります。これはとりもなおさず、遺族が必要以上に騒がれたくないからに相違ありません。このあたりは、結婚発表翌日の囲みインタビューでも、彼自身がそれっぽく答えています。
大谷選手の昨秋のポストシーズンは、FA権を行使しどこの球団に移籍するのか、あるいはロサンゼルス・エンゼルスに残留するのか、連日その話題で持ちきりでした。つまりあの時期に、今はプライベートであれこれ騒がれたくない、オフィシャルな話がすべて落ち着いてからプライベートな発表はしたい、という気持ちでいたことは想像に難くないところでしょう。
ならば、これまでも同僚との会食も断ってルーティントレーニングに励む野球最優先の彼はどう考えたのか。連日、適度にメディアとの接点がとれることで必要以上にプライベートを乱されないようけん制でき、かつシーズンスタート後は野球1本に没頭できること。
これを大前提として、キャプインからシーズン開幕までの間がベストと結論付けて、今回の結婚発表は昨秋から、あるいはすでに昨春から計画していたのではないかと思うのです。これまでの野球人生を見る限り、計画性に富んだ大谷選手のことですから、思い付きや流れのままにこの時期の発表を選んだとは到底思えないのです。
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