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磯村勇斗、『正欲』で“人に言えない秘密”をもつ青年を熱演! 稲垣吾郎、新垣結衣と初共演した感想は(2ページ目)

映画『正欲』に出演している磯村勇斗さんにインタビュー。人に言えない指向を持った男性を演じた磯村さんに映画の裏側とキャリアについてお話を聞きました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

SNSの言葉に圧を感じる

「正欲」磯村勇斗

理想のパートナー関係について語る

――佳道と夏月のパートナー関係は磯村さんから見てどうでしょう? 理想のパートナー像などあったら教えてください。
 
磯村
:パートナーとの出会いなどは、年齢と共に変化していくと思うのですが、この映画の2人の出会い方は、僕としては新しいと感じました。今の時代の新たな形なのかもしれません。
 
パートナーとの関係は、本人次第だと思うんです。他者が口を挟むことではないんじゃないでしょうか。結婚は本人だけじゃなく、双方の家族が関わってきて、話が進まなくなるという場合もあると思いますが、僕は結局、本人同士の気持ちが重要だと思います。2人が幸せだと思うのなら、それが一番です。

――先ほどのお話で佳道はマジョリティーの圧を受けていたとおっしゃっていましたが、磯村さんご自身がマジョリティーの圧を感じたことはありますか?
 
磯村
:俳優という仕事はマイノリティー側で、一般的に理解されにくい仕事ではないかと思っています。マジョリティーというのは、俳優にとっては、この仕事以外の方々のことです。
 
最近SNSで発信される言葉に圧を感じることがあります。それは俳優や作品に対する言葉だけではなく、誰かが言った言葉に対して、「そう思う」「私も」とどんどん広がっていくじゃないですか。果たして本当に意味を理解して広めているのかなと。みんなが言っているから賛同しておこうという、まさに同調圧力ですよね。それが怖いなと感じています。
 

新垣結衣さんは幻のようだった?  

――『正欲』では稲垣吾郎さん、新垣結衣さんと共演されていますが、初共演の感想を教えてください。
 
磯村
:新垣さんは、僕がデビューする前からさまざまな作品に出演されていましたから、僕は新垣さんをテレビで見ていたガッキー世代(笑)。だから最初は目の前にいる新垣さんを「幻かな」と(笑)。そんな不思議な気持ちもありました。
 
新垣さんはまとっている雰囲気が柔らかいんです。誰にでも優しいですし、感受性が豊かで、改めて素晴らしい俳優さんだと思いました。
「正欲」

(C)2021朝井リョウ/新潮社 (C)2023「正欲」製作委員会

稲垣さんとのシーンは1日だけで、稲垣さんが演じる寺井啓喜と対峙するシリアスな場面でした。ごあいさつするくらいで、撮影合間もお互い何も話さず、すごく緊迫した空気が流れていました。
 
でも『正欲』の取材や舞台挨拶で再会したときは、撮影時の印象とは正反対。とてもフランクに話をしてくださって、趣味の話などもできてうれしかったです。また共演する機会があったら、今度はもっと話ができると思うし、楽しい時間が過ごせそうです。

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