Q. なぜ寝る直前に食事をしてはいけないのですか?
カロリーだけの問題ではない? 寝る前の食事のデメリットとは
ダイエット中の人は、なるべく早めの時間に夕食を済まそうと意識すると思います。でも特に体重管理にこだわりがない人は、寝る前に食事をとることにも抵抗がないかもしれません。しかしカロリーの問題だけではなく、寝る前に食事をすべきでない理由があるのです。
Q. 「なぜ寝る直前に食事をしてはいけないのですか? ダイエット中ならわかりますが、太ることを気にしない場合は、寝る直前に夕食や夜食を食べても関係ないような気がします。カロリー以外にも体に悪い理由があるのでしょうか?」
A. 寝る直前の食事は、睡眠の質を落とします。
寝る直前に夕食や夜食を食べるのは、おすすめできません。食後、体が温かくなったと感じることはありませんか? これは、吸収した栄養素が分解されることによる「食事誘発性熱産生」という現象で、体温が上がるためです。体温と眠気には関連があり、一般的に体温が高いと眠気は減り、体温が低いと眠気が強くなります。そのため、食事をした後すぐに眠ろうとすると、体温が高いために寝つきが悪くなったり深い睡眠が妨げられたりします。さらに、消化・吸収のために胃腸が活発に動いている状態では、睡眠の質が下がります。
ぐっすり眠るのによいタイミングは、食後、食事誘発性熱産生や胃腸の働きが落ち着いた頃です。大体食べてから2~3時間かかるので、眠る時刻から逆算して、食事の時間を決めるとよいでしょう。とはいえ、残業などで深夜になってやっと夕食をとる人もいます。そんなときは夕方におにぎりなどを少し食べておき、遅い時刻には消化の良いものを軽く食べる「分食」をすると、睡眠の質が上がります。
眠る直前は食べないのが原則です。どうしても空腹で眠れないときは、消化・吸収の良いうどんなどをほんの少しだけ食べるようにしましょう。