しかし、新車を購入するとなれば、まとまった費用がかかります。そんな時、月々定額のリース料だけでよい「カーリース」を検討する方がいるかもしれません。今回は、カーリースのリース料金に含まれるものを解説します。
カーリースのしくみとは?
カーリースのリースとは、中長期間物を借りる取引のことです。つまり、車のリースをサービスとして提供している会社が、契約者である個人に車を貸すものです。個人は、月々のリース料を支払えば、購入した時と同じように車を利用できます。
利用する車や契約期間は、契約者が自由に選べますが、選び方によっては、毎月の支払い額が多くなることもあります。
毎月支払うリース料には、税金・保険料・整備費用などが含まれているものもあり、まとまった金額がなくても車が手に入るという点では、メリットがあるといえます。
ちなみに、カーリースのことを、最近使われているサブスク(定期購読などを意味する言葉)に言い換え「車のサブスク」と表現されることもありますが、サービス内容は同じです。
カーリースのリース料に含まれるものとは?
カーリースをしたら月々定額のリース料を支払うことになります。リース料には、車両代金のほかに、諸経費が含まれています。購入したときとの違いはあるのでしょうか。
《税金関係》
自動車には、車を購入した時にかかる「自動車取得税」。毎年4月1日の段階で車を保有している方にかかる「自動車税」。車検の際にかかる「自動車重量税」があります。これらの税金は、基本的にリース料に含まれています。
《保険料》
自動車保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2つがあります。
・自賠責保険
自賠責保険は、対人賠償のための保険で、またの名を「強制保険」といいます。
自動車に乗る時に必ず加入しなければならない保険で、カーリース料には、自賠責保険料は含まれています。
・任意保険
任意保険は自賠責保険と違い加入が義務づけられておらず、カーリース料にも含まれていません。
任意保険に入ると、自賠責保険の対人賠償では不足する賠償や、運転手がケガをした時やモノを壊した場合の賠償などが保険で補償されます。もしものことを考えると、カーリースであっても任意保険の加入は必要です。
《車検代》
たとえば、新車の初回の車検は3年目、そのあとは2年に1回のペースで発生します。車検費用は、カーリース料に含まれている場合、そうでない場合があります。また、車検費用がカーリース料に含まれている場合でも、全く追加料金がかからないとは限りません。
《ガソリン代》
ガソリン代は、リース料金の中には含まれていません。
《駐車場代》
車を運転する場合、車両の保管場所の確保が必要です。自宅に車庫がある人であればよいですが、そうでない場合の駐車場を借りる費用は、リース料に含まれません。
《修理代》
車を運転していていれば、交通事故に遭遇してしまうことも考えられます。その際にかかる修理代は、リース料金に含まれていません。ただし、中には修理代が含まれたパッケージ料金のものもあります。
カーリースを利用すれば、かかる費用はリース料金だけと思いがちです。しかし、リース料金に含まれる経費は、車を乗るうえでの限定的な費用だけといえます。含まれていない経費もあり、リース会社によって違いがあることを知っておきましょう。
また、高齢者が車を運転することは、活動範囲が広がる点では良いことです。しかし、自身の運転に自信が持てない場合や家族による説得がある場合などは、車を運転すること自体について(免許返納等)検討してください。