睡眠

Q. ショートスリーパーになりたいです。短時間睡眠者になる方法はありますか?

【睡眠学会所属医師が解説】睡眠時間の長さには個人差がありますが、短時間睡眠でスッキリと活動できる「ショートスリーパー」に憧れる人もいるようです。ショートスリーパーになる方法はあるのか、解説します。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

Q. ショートスリーパーになる方法はありますか?

目覚め

短時間睡眠でスッキリ起きられたら……ショートスリーパーに憧れる人もいるようです


睡眠時間の長さには個人差があります。8時間以上眠らないとスッキリしない人は、短い睡眠時間で元気に活動できる短時間睡眠の人をうらやましく感じることもあるようです。睡眠時間のタイプを変える方法があるのか、解説します。

Q. 「普段8時間くらい眠らないとスッキリしないのですが、眠っている時間がもったいなく感じます。少し眠るだけで元気そうなショートスリーパーの人に憧れます。健康的に、短時間睡眠者になる方法はないでしょうか?」
 

A. 生まれもっての個人差がありますが、睡眠の質を上げる工夫が有効なことも

毎日の睡眠時間が6時間未満でも眠気を感じず、日常生活にまったく支障がない人を「ショートスリーパー(短眠者)」と呼びます。ショートスリーパーの有名人として、ナポレオンやエジソン、レオナルド・ダ・ヴィンチがいます。レオナルド・ダ・ヴィンチは1日に90分しか眠らなかった、という逸話も残されています。日本人でのショートスリーパーの割合は数%程度で、勉強や仕事、遊びで忙しい若い世代に多く見られるようです。
 
もともとの体質などもあるので、極端に無理をして睡眠時間を削るようなやり方はおすすめできません。しかし6~9時間の睡眠時間の人は、以下の点に気をつけることで睡眠の質を上げ、今よりも短い睡眠時間で済むようになる可能性があります。

・起床時刻は変えず、就寝時刻を1~2週間ごとに、15~30分ずつ遅くする
・就寝の3~4時間前までに、あまり多くない夕食をとる
・夕食後は、少し暗めの暖色系の光の下で過ごす
・就寝の1~2時間前に、軽い運動や入浴で、体温を少し上げる
・日中に20分ほどの短い仮眠をとる
 
自分の体調と相談をしながら、無理をせずにゆっくり時間をかけて試してみることが大切です。努力してもショートスリーパーに向かない体質の人もいますから、心身のコンディションに悪そうだと感じたら、元の睡眠時間を保つことも大切です。
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