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宮沢氷魚が「これほど制作に深く関わった作品はない」と語る、主演映画『はざまに生きる、春』の魅力(3ページ目)

映画『はざまに生きる、春』に主演している宮沢氷魚さんにインタビュー。発達障害のある画家をチャーミングに演じた宮沢さんに、撮影の裏側から俳優としての未来までさまざまなお話を聞きました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

葛監督の実体験を映画化

はざまに生きる、春

(C)2022「はざまに生きる、春」製作委員会

――葛監督に、透というキャラクターについて詳しく聞きましたか?
 
宮沢
:監督が実体験をもとに脚本を書かれたことは知っていたのですが、詳しくは聞きませんでした。葛監督は春ちゃんと同じ“編集”のお仕事をされていたので、きっと役にご自身を投影されていたのかなと。監督が見た世界が脚本ですべて表現されていると思ったので、それだけで十分でした。
 
自分の経験を脚本にして、それを監督として映画化できるなんて、葛監督がうらやましいです。とても贅沢なことですから。
 
――春を演じた小西桜子さんとは初共演ですが、いかがでしたか?
 
宮沢
:以前から桜子ちゃんが出演した作品など目にする機会はあって、画面を通して優しさや温かさが伝わってくる方だったので、桜子ちゃんが演じたら、きっと素敵な春ちゃんになるなと思っていました。そう思いながら、本読みの時に初めてお会いしたんですが、想像以上に純粋で役に対して誠実に向き合う方だったので、彼女が演じやすい空間を作ってあげたいと思いました。
はざまに生きる、春

(C)2022「はざまに生きる、春」製作委員会

――透は、春と一緒のシーンがほとんどですよね。
 
宮沢:そうなんです。一緒にいる時間が多かったので本当にいろんな話をしましたが、ほぼ雑談(笑)。ヘアメイクさんがマッサージ器具をたくさん持っていたので、脚に乗せて筋肉をほぐすマシーンを勧めたら「これ痛い~」とかキャーキャー言ってて。リラックスしながらコミュニケーションを取っていました。

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