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交換留学と私費留学(1年留学)の違い/プログラム・目的・内容など

高校時代の1年間を海外で過ごす留学には「交換留学」と「1年間の私費留学」という2種類があります。同じ留学でも、その目的やシステム、内容が異なります。今回はその2種類のプログラムに関して、高校での留学に絞って説明をします。

豊田 圭一

執筆者:豊田 圭一

留学ガイド

高校留学で行く、交換留学と1年の私費留学の違いと共通点

1年間の高校留学
高校時代の1年間を海外で過ごす!
1年間の高校留学には2種類あるということはご存知でしたか? 一つが「交換留学」と呼ばれるもので、もう一つは「1年間留学」または「1年留学」と呼ばれる私費留学です。

「交換留学=参加費用が安い」、「私費留学=留学費用が高い」という認識のある方は多いかもしれませんが、一つの共通点を除けば、全く異なる留学と言ってしまってよいくらい違いがあるのです。

一つの共通点、それは「海外の高校に1年間通う」ということです。

「海外の高校に1年間通う」なんて漠然とした表現ですが、下記の表で2つのプログラムの比較をしましたように、それぞれの内容はかなり異なります。高校の1年間を海外で過ごすのに、その内容をきちんと確認しないで参加をすると、本来の目的や期待とは違ってくることもあるかもしれませんので、高校留学を検討する方は事前にそれぞれの内容や目的を十分に理解しておいてください。
 
交換留学と1年間留学
『交換留学』と『1年間留学』の比較
 

交換留学の目的は「異文化体験・国際交流」

異文化体験・国際交流の交換留学
海外の家族と一緒に過ごす1年間!
交換留学は高校生だけが参加できる1年間のCultural Exchange(文化交流)プログラムです。交換留学の参加者を「民間大使」「親善大使」と呼ぶことがありますが、海外で日本の文化を伝え、そして、1年間の交流を通して得た海外の文化を持ち帰ってくるという趣旨で始まったプログラムのため、参加者にはそれなりの語学力と海外生活への適応性が求められます。

留学先が決まるプロセスもいわゆる一般的な留学とは異なります。一般的な留学の場合、まず学校に出願~合格というプロセス後に留学先が決まり、その後、滞在先を決めていきます。

それに対して、交換留学はまずボランティアで受け入れてくれるホストファミリーが決まります。そのため、ホストファミリーが決まるまでは、自分がどの地域・街に留学をするのかが分からないのです。そして、受入先のファミリーが決まったあとで、その地域の学校と受け入れの交渉をすることになります。参加者を受け入れる学校も、留学生の受入体制が整っている学校ではなく、現地の普通の学校です。
 

交換留学の参加費ってなんで安いの?

交換留学の参加費用が安い理由は、ボランティア家庭が無償で受け入れ、そして、学校も授業料を免除しているからということになります。そして、参加費は交換留学プログラムを運営している非営利団体の運営費に当てられています。つまり、ホストファミリーや学校による無償のボランティアで成り立っているプログラムなので安いのです。

そのような理由もあって、参加者の意志でホストファミリーや学校を自由に変更することができないことも交換留学の特徴の一つなのです。
 

交換留学の成果

交換留学によって得られる最大の成果は「一つの冒険をやり遂げた自信」ではないでしょうか。もちろん、危険な“冒険”ではありませんが、留学生の受入体制が整っていて、語学の補習コースもついている学校に行くのではなく、現地の生活に飛び込んでいく体験は一種の冒険とも言えるように感じます。

でも、それは高校生だけに与えられた素晴らしい特権です。語学力があり、そして、現地の生活に一人で飛び込んでいく適応力がある方にはぜひお薦めしたいと思います。1年間の交換留学を終えて帰国したときは、全く別人のような精悍な顔つきになっていること請け合いです!
 

私費留学(1年留学)は目的、内容を自分で選べる

自分に合う留学スタイルを選択
1年間、海外の高校生になる!
交換留学と比較して、1年間留学は比較的に自由度の高い留学です。その最大の理由は「学費も滞在費も私費(自費)で払う」からです。その代わり、交換留学に比較して、留学の費用は高くなります。

1年間留学にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?それは、簡単に言えば、国や地域、学校によって異なるということです。私立高校と公立高校で費用に大きく差が出ますが、私立高校に1年間留学する場合は300~500万円程度、公立高校に1年間留学する場合はその半分くらいの費用で留学ができます。

私立高校に留学できるか公立高校に留学できるかは国によって異なります。例えば、アメリカやイギリスは私立高校への留学、カナダやオーストラリア、ニュージーランドでは私立だけでなく公立高校へも留学ができ、むしろ公立高校に留学をする方が多いようです。

1年間留学のもう一つの大きな特徴は、語学力が低い方でも語学補習クラス(コース)を持っている学校に通うことで留学が実現できるということです。最初は語学だけの勉強をして、ある程度の語学力がついたら高校のクラスを取るパターンや、最初から語学クラスと並行して高校のクラスを取るパターンなどがあります。

つまり、留学生の条件、状況、希望に応じて、国や地域だけでなく、学校の環境や受入体制、滞在方法など、様々な面から自分に合う学校を探して留学をすることができるということになります。また、留学開始後も、希望すれば学校や滞在方法(滞在先)を変更できるのが私費留学の特徴です。
 

1年間留学後の選択肢

当初は1年間の留学後に帰国する計画を立てていても、1年後になって留学を継続するという選択肢も残っています。自分で学費や滞在費を払って留学していますから、2年目以降も同じ様に費用を払うことで留学の継続が可能になるのです。

高校時代の1年間を自分に合ったスタイルで海外で過ごすのもいいですし、場合によっては、現地でそのまま卒業してしまうという道もあるのが1年間留学ということになります。
 

高校留学できるのはラッキーな高校生?

現在、3ヶ月以上の長期留学をしている高校生は年間4500人弱だそうです。その数は全国の高校生300万人のわずか0.15%でしかありません。つまり、それだけの高校生しか留学していないのです。3年間しかない高校時代に留学できる方がいかに少ないかが分かります。

高校留学ができるラッキーな高校生はそのチャンスをぜひ活かして、素晴らしい冒険にチャレンジしてはいかがでしょうか!

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