映画

「大人になっても、もがき苦しんでいいんだ」 映画『零落』の重要人物・玉城ティナが気づいたこと(3ページ目)

竹中直人監督の映画『零落』に出演している玉城ティナさんにインタビュー。モデルから俳優への転換期に考えていたこと、30歳までにやりたいことなど語っていただきました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

変わった役の依頼が来るとうれしい!

玉城ティナ

(C)2023 浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会

――玉城さんは演じる役の幅が広く、さまざまな役に挑戦していますよね。『零落』のように不思議な少女を演じたり、ドラマ『社畜OLちえ丸日記』(日本テレビ)のようないつも一生懸命なOLを演じたり……。出演を依頼された時は、どういう基準で決めているのですか?
 
玉城:本当にいろいろな役を演じさせていただいていますが、私自身は「役とは出会いだ」と思っているので、意外な役の依頼が来ると「こういう役も玉城ティナはできると思ってもらえているんだ!」とうれしくなります(笑)。
 
コメディー要素の強い役、気の強い役、ミステリアスな役など、いろいろな役を通して、私の中の引き出しを開けてもらっている感じですね。確かに自分がしっくりくる得意なジャンルが少しだけわかってきたけど、でもそれを前面に押し出すことは今後もないと思います。
 

演じることは苦しいと感じる理由

玉城ティナ

俳優の仕事について語ってくれた玉城さん

――玉城さんにとって、演じることの楽しみ、醍醐味は何でしょうか?
 
玉城
:楽しみ……というよりは、正直苦しいなと思います(笑)。演じることが好きという俳優さんが羨ましい。私は毎回「仕事としてしっかり取り組もう」と臨んでいます。きっとまだ、楽しいと思える領域に入っていないんですね。
 
――なるほど。でもモデルさんから俳優へと舵を切ったのは、この仕事への思いがあったからではないですか?
 
玉城
:雑誌のモデルをきっかけに始めた芸能のお仕事ですが、とても楽しくやってきました。私はお洋服が好きだし、雑誌も好きだし、モデルの仕事も好き。今でも撮影の仕事は得意だと思っています。
 
でも何年かやってきて、モデルの仕事に区切りをつけないといけない時期に来たと感じたんです。その時まで俳優になりたいと強く思ったことはなかったのですが、今、その時期が来たのかもしれないと。そんなふうに思ったのは初めてだったんです。だから思い切ってお芝居の世界に飛び込みました。

>次ページ:俳優の仕事は華やかさの裏に「地味でハードな一面」もある
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