乃木坂46には感謝しかありません!
――伊藤さんのキャリアについてお話を聞きたいのですが、現在は、俳優だけでなく、個展も開催するなど、アーティスト活動も活発ですね。乃木坂46時代、アイドルとして見られることについて、どう感じていましたか?伊藤:私は乃木坂46でアイドル活動していたことも、卒業して俳優になったことも、全てポジティブに捉えています。乃木坂46在籍時にさまざまな作品に出会ったから、今ここにいると思っていますから。
当時のスタッフさんが、期待を込めてたくさんのショートフィルムに出演させてくださったと思いますし、その時のつながりが確実に今に生きています。だから私は俳優もクリエイティブな活動も頑張り、乃木坂46に恩返しをしたい。喜んでもらいたいです。 ――2022年10月に開催された乃木坂46の10周年バースデーライブにも卒業生として出演されていましたね。
伊藤:正直、10周年ライブに呼んでもらえるとは思っていませんでした。私は中心メンバーとして目立って活躍していたわけではないので。そんな私が10周年のライブのステージに立たせていただけるなんてすごいことだと。本当に乃木坂46には感謝しかありません!
役者という仕事のすごさとは
――俳優の仕事の楽しさや喜びは、どういうときに感じますか?伊藤:いろいろな作品に出演させていただいている中で、『そばかす』を観たときのように「救われた」と思う作品がたくさんありました。出演した作品で自分が救われて、もしかしたら映画を観てくださる人の中にも救われる人がいるかもしれないと思うと、役者はすごい職業だなと思うようになりました。 あと以前、自分が心身ともに辛い時期に、かつてお仕事をご一緒したスタッフさんの作品に出演させていただいたら、あれだけしんどかったのに、帰る頃には元気になっていたことがありました。
信頼しているスタッフの皆さんに囲まれていたからなのか、役が私に合っていたからなのか、なぜだか理由は分からないのですが、役者の仕事はこんな魔法みたいなことが起こるんだ、こんな瞬間を体感できるんだと。
そんな作品に出会えるのなら、役者として出演し続けたい。今年は特にそう感じることが多かったです。
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