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【私の家計簿】39歳「推し活」歴17年、年間の“遠征費”がバカにならない…沼った私がやめたこと(2ページ目)

「推し活」を楽しんでいる人に家計管理のポイントをインタビュー! 今回は漫画が原作のミュージカルをきっかけに、17年間「2.5次元ミュージカル」を推しているおこめさん(39歳/女性/会社員)の家計術を紹介します。

執筆者:All About 編集部

家計管理を見直す中で「これは不要」と思った出費は?

2.5次元舞台
まず推し活で省いたものはグッズ系ですね。パンフレットやライブグッズはほとんど買いません。推し活にお金をかけるのは配信も含めたチケット代に絞っています。

ハマり立ての頃は「推しが映っているものはなんでもほしい!」と購入していましたが、私はあまりグッズを飾るタイプではなく、家に持ち帰ってすぐにしまってしまいます。結果的に半年に一回も見ていないとハタと気付きました。それはもったいないなと思い直し、今は買わなくなりました。その分チケット代に回しています。

推し活以外では、格安スマホに切り替えたり、サブスクサービスを見直して契約を解除したりしました。
 

作品を目的に観た舞台で「俳優さん」にハマることはありますか?

2.5次元舞台
それはありますね(笑)。実際、最初に観た舞台から推し続けている俳優さんが2人います。今は2.5次元ミュージカルを離れていますが、出演している舞台や作品はなるべく観に行きます。
 

俳優さんにハマって突発的な観劇が増え、予算オーバーすることはありますか?

全くないとは言いませんが、少ないと思います。というのも、私は滋賀県に住んでいるので推し活でもっとも出費がかさむのは交通費です。観劇地は主に大阪ですが、愛知・東京・福岡などに行くことも多いため、交通費やホテル代がチケット代よりも高くなることもあります。コロナ禍になる前は移動によく夜行バスを利用して交通費を抑えていました。宿泊もカプセルホテルなど安価なところを探します。

なので突発的な公演に関しては、劇場が遠い場合は交通費やスケジュールを鑑みて諦めることが多いです。一方、京都や大阪など、足を運べる範囲の場合は「ここで見なかったら後悔するのでは?」と予算と気持ちを天秤にかけて結果的に観に行くこともあります。

諦める場合も観劇する場合も、開催地は判断基準の大きな要素になりますね。
 

SNSなどでエネルギッシュな人たちの姿勢に影響されることはありませんか?

そうですね……もし私が大学生くらいで、SNSでみんなが楽しんでいる様子をリアルタイムで実感したら「私ももっと行きたい!」とそわそわした気持ちになったかもしれないですね。今は“後方彼氏面”じゃないですけど(笑)、落ち着いて楽しめています。
2.5次元舞台
思い返すと10年前は私も「全通する!」と意気込む側でした。大学生の頃はバイト代を全額つぎ込んで通うこともありました。大学の時は今よりももっと劇場が遠い山口県に住んでいて、「東京」か「大阪」の二択で交通費をひいひい言いながら捻出して、夜行バスで帰ってきてそのまま大学に行く……なんてことをやってましたね。会社員になってからも、若い頃はそのまま出社することもありました。

エネルギッシュに活動することを「楽しい」と感じられているならいいですが、もしも「しんどい」と感じているなら辛いなと思います。観劇はあくまでも趣味ですし、自分がどれだけ身を削って通っても、公演側にとってはチケットは純粋に一枚でしかないのです。

楽しみとしんどさの天秤がつりあっているならいいですけど、しんどいが大きいようだったらバランスを取れるように見直してみるといいですよね。仕事じゃないのに「しんどい」が5割を超えたら趣味の意味がなくなっちゃうなと。

私もやるだけやって今があり、当時よりも倍以上年を重ねて、一歩引いた視点で考えられるようになりました。昔はハチャメチャにお金を使っていたからこその学びになってます。
 

「やってしまった」と後悔した推し活出費があれば教えてください

出演者や原作などで「きっと面白いだろう」と期待して十数回分のチケットを取った舞台が全く面白くなかったときは「失敗した……」と後悔しました。

自分以外の人もそう感じたようで、チケットを譲渡に出したのですがなかなか買い手がつかず……。ただ、「空席は作りたくない」という強い思いがあるので、面白くないと思いながらも残りの公演に通い続けました。
 

失敗はその後の推し活に影響しましたか?

大量にチケットを買う際にはそのときの後悔が頭をよぎるようになりました。ただ、それにより購入枚数を減らそうということにはならなかったです。人気の舞台はチケットが発売日に売り切れてしまうので、後から買い足すことができない分、常に買えるだけ買っておこうと考えてしまうのです。映画と違って封切後の評判で見に行ったり、見る回数を容易に増やすことができないのが難しいところです。

推しが出演していると「見たい」と思う気持ちは膨れますが、それ以外のマイナス要素が大きいとチケットを買うところまでは到達しないです。逆に推しキャストさんがいなくても、演出や脚本が自分の好きな人だったら観に行ったりもします。俳優さんのことはもちろん応援していますが、「観劇」そのものが推し活の中心ですね。
 

「カットしてもいいかも」と感じている出費があれば教えてください

DVDの購入ですね。配信チケットとDVDの両方を購入することが多いのですが、DVDだと場所もとるので配信だけでもいいかなと思うことがあります。ただDVDのみの特典映像などがあることもあるので悩ましいです。

たくさん通った舞台でも円盤を買わないことはよくあります。買えばそこそこ見直すんですが、やっぱり「そこそこ」なんですよね。私は「劇場に観に行く」というのがもっとも優先順位が高いです。
 

今後の推し活で「できればここまでお金をかけてみたい」と思っていることがあれば教えてください

コロナ禍が落ち着いたら、交通費と宿泊費をかけて、遠征がてら観光も楽しんでみたいです。でも仮に臨時収入があったとしても、ひとまずは貯金に回します(笑)。推し活歴的な落ち着きもあって、何が何でも推し活に投資!とはならないですね。


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