室内プールの運動効果・陸上の運動にはないメリットも
プールでの活動で気をつけたいことを確認しておこう
とりわけ水中での運動は、浮力によって膝や腰などへの負担を減らせるメリットもあるため、プールで行う運動は、ウォーキングやジョギングなどで膝や腰を痛めて運動をリタイアしてしまった人にとっても、取り組みやすいものの一つと言えるでしょう。ジムや公共施設などの室内プールなら、季節や天候を問わずに利用できるのも魅力です。
一方で水中での運動は、さまざまなリスクも持ち合わせています。特に、体調が優れないの利用は大きな事故にもつながりかねません。明らかな体調不良はもちろんのこと、何となく熱っぽいときや睡眠不足のときは、プールでの運動は見合わせることも、大切な健康管理の一つです。
プールに入る前のチェックポイント・生理中のプール利用の問題は?
プールを利用するにあたって、決められたルールやマナーを守ることはもちろんですが、事前に準備しておきたいことを確認しておきましょう。このような状態でプールに入ることは勧められません。1. 手先、足先の爪は伸びていないか
まずは手足の爪が伸びていないか確認しましょう。プールでは爪を短く切っておくことが大切です。水中では皮膚が柔らかくなりやすいため、爪が伸びているとちょっとした接触で誰かをケガさせてしまったり、自分自身がケガをしてしまったりすることがあります。爪と同じ理由で、アクセサリーなども事前に外しておくようにしましょう。
2. 傷をそのままにしていないか
ちょっとしたすり傷や切り傷でも、水にさらされると出血したり、傷口から菌が入り込んで悪化したりすることがあります。プールの衛生を保つためにも、傷口は事前に防水シールや医療用のテープなどで覆い、濡れないようにしておく必要があります。
3. 月経と重ならないか
経血の多い2日目はお勧めできませんが、激しい運動を控えれば生理中のプールで運動は可能です。それでもプールに行こうと思っていた日に生理になってしまったら、利用してよいか迷ってしまいますね。施設によっては生理中の使用を控えるように提示しているところもあるので、制限がある場合は施設のルールに従いましょう。利用制限がない場合も、タンポンなどの体内に装着するタイプの生理用品を適切に使用することが大切です。
プールの後でしてはいけないこと・注意点
以前は推奨されていたプール後の洗眼ですが、現在では水道水での洗眼は短時間に限り、推奨されるものではないとされています(※)。かつてはウイルス性結膜炎などの感染症対策として行われてきた習慣ですが、現在ではプールの中で目を開けるのであればゴーグルを利用することを勧められています。洗眼時間が長くなると角膜のバリア機能が低下することが指摘されたためです。また、プール後のタオルなどの貸し借りは避けましょう。タオルを介して菌やウイルスに接触し、感染症を引き起こすことがあります。基本的なことですが、タオルは個人で準備して貸し借りをしないように気をつけることが大切です。
プールでの活動を楽しむためにも、決められたルールやマナーを守り、事前にしっかりと準備をした上で行うようにしましょう。
■参考(※)
- 眼科学校保健資料集(日本眼科医会)