『妖怪シェアハウス』ヒロイン・小芝風花さんにインタビュー
2020年7月クールに、テレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠で放映された『妖怪シェアハウス』は、気弱なヒロインがユニークな妖怪たちと同居するうちに影響を受け、自力で人生の扉を開いていこうとする姿を描いたコメディドラマ。ヒロインの成長と共に、現代社会が抱える問題をコミカルに描いていたと業界評価も高い作品です。その作品に出演している主演女優の小芝風花さんにインタビュー。まずドラマが劇場版になる喜びから伺いました。
―主演ドラマの劇場版『映画 妖怪シェアハウス—白馬の王子様じゃないん怪―』の依頼が来たときの気持ちを聞かせてください。
小芝風花さん(以下、小芝)
すごくうれしかったのと同時に「『妖怪シェアハウス』がスクリーンに!?」という、不思議な気持ちにもなりました(笑)。でもドラマ版から映画になるということは、それだけ楽しんで観てくださった方がたくさんいるという証なので、やっぱり喜びの方が大きいですね。
―小芝さんが演じた澪のキャラクターについて役作りも含めて教えていただけますか?
小芝
澪は、怖がりで気弱で、自分の意見を言うことができない、流されやすい女の子ですが、たとえ騙されても人を信じるという純粋な心の持ち主です。そんな澪だからこそ、妖怪さんたちは守ってあげなくちゃと思ってくれるので、そんな澪の純粋さは忘れてはいけないと思いながら演じました。
劇場版『妖怪シェアハウス』はユニークでカオスな世界に注目してほしい
―撮影について教えてください。共演者の方たちとは、久しぶりの再会だったようですが、いかがでしたか?小芝
そうですね、1年半ぶりにお会いしたので、最初は少し緊張しましたが、詩子さん(池谷のぶえ)の「むか~しむかし」というナレーションを聞いたら「これだ!」と思い、すぐに『妖怪シェアハウス』の世界に戻れました(笑)。それからは共演者の方たちと撮影の合間にたくさんお話しできたので楽しかったです。話の内容は、ドラマ撮影のときと変わらず「◯◯のお店、おいしかったですよ~」など、食べ物の話がメインです(笑)。
―楽しそうな撮影現場ですね。俳優さんたちのチームワークの良さが映画にもよく現れていました。映画では澪の成長を描いていますが、今回、小芝さんが俳優として成長した!と思うところはありましたか?
小芝
澪ちゃんが妖怪さんたちに助けられながら成長していくように、私も、仲間の妖怪さんを演じる、池谷さんや大倉孝二さん、松本まりかさん、毎熊克哉さんなど先輩俳優の方たちに支えられながら成長できているかなと思います。
とにかく先輩たちはお芝居の引き出しが多いですし、ボキャブラリーも豊富で、どんな場面にも即座に対応できるスキルがあります。一緒にお芝居していると「さすがだな~」と思うことが多くて、今回もたくさん勉強させていただきました。
―完成した映画を見た感想はいかがですか?
小芝
『妖怪シェアハウス』のユニークな世界観が表現されていたので、これがスクリーンに映し出されるのかと思うと「カオス!」って叫びたい気持ちになりました(笑)。
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