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リモートワークの影響で“デキる人”の仕事ぶりから学べない昨今。ストレスが少ない人の仕事術とは?

仕事のやり方や考え方には、人の数だけノウハウがある。職種によっても異なるだろう。さまざまな分野の職人の高い技術が注目されるが、そこには日々の繰り返しの仕事の中で身につけた最適化した無駄のない動き、質の高い仕事をやり遂げる使命感や責任感など、細部に原動力となる要素がたくさん隠れている。普通のオフィスワークにも、職人の目利きや技術、そしてプロ意識が活かせることはあるのではないだろうか。

各部署で活躍している仕事のできる先輩社員たちは、どのように仕事を覚えたのだろうか。その多くは先輩や上司の仕事ぶりを見て学んだはずだ。運が良ければ、職場にいる優秀な先輩から学べるかもしれないが、必ずしも自分の周囲にそうした人がいるとは限らないのが現実である。特に最近は在宅勤務が増えて、若い世代にとって先輩の仕事ぶりを身近で見ることができなくなったことは、仕事の習得に大きな影響を与えていないかと心配になる。

仕事にストレスを感じる要因は、仕事への満足度、業務量、職場の人間関係、評価と待遇などさまざまだ。若手社員の場合や経験のない新しい部署に配属された場合などは、仕事のやり方や考え方が十分にわからないという、もっと初歩的なことでもストレスを抱えがちだ。ストレスが少ない人が確立している仕事のやり方・考え方の一部を、人材コンサルタントが紹介する。
 

目の前にある仕事をすべてやらなければならないわけではない

自分の仕事に自信を持てなかった時期に大きな誤解をしていたことがある。それは、目の前にある仕事をすべてやらなければならないと考えていたことだ。

仕事をやり残すことは想像できないという人もいるかもしれない。しかし、現実には多くの仕事が未完了のままである。それは時間に限りがあるからであり、仕事には優先順位をつけるからだ。つまり、優先度が低い仕事を決めることが大切なのである。あえて未完了の仕事を作ることで、優先度の高い仕事をやり遂げられるといってもいいのかもしれない。

目の前の仕事が終わらないため、残業を重ねたこともあった。特に上司に細かくチェックされていたわけでもないのに、自分の判断で残業をしていた。それは責任感が高いからだと、自分では納得していた。しかし、残業する毎日は辛く、少なからずストレスを感じていた。

ある時、目からうろこが落ちる出来事があった。それは、仕事をバリバリこなし、職場で評価の高い先輩が、その日にやらない仕事をさばいている姿を偶然目前で見たからである。これはやらない、これはしばらく様子を見よう、というように、ぶつぶつつぶやきながら、顧客からの見積依頼を類別していた。

毎日新しい仕事が発生する以上、それを日々こなしていくことが責任ある姿勢だと思っていた自分にとって、仕事ができる先輩社員の姿は、その後の自分の仕事の捉え方を変えた出来事になった。仕事に優先順位をつけ、効果的に取捨選択していくことは仕事論としては初歩的なことではあるが、これに気づかないことで意外と多くの人がストレスを感じてしまっているから、改めて確認したいポイントである。
 

すぐできる仕事は先延ばしせず、今すぐ終わらせる

1日を通して、メールでコミュニケーションを取りながら、資料作成や情報収集のためにパソコンに向かって仕事をする人は多い。その場合、メールの読み書きに費やす時間はとても長くなる。このようにメールに追われる1日はストレスである。特に、1日の終わりが近づく時間帯になって、重要なメールが舞い込んできたときは、大きなストレスを感じることだろう。

毎日のことなので、メールをどう読み、そこから発生する問題をどう解決するか、ここで何かストレスを減らすための工夫はできないだろうか。

仕事が早い人の特徴として、メールの8割は「1度しか読まない」ことを指摘しておきたい。たとえば、メールチェックをした時、全体のメール数が10通程度であるとする(1日の間のメールチェック回数は、できれば毎回10通程度のストックになるような頻度を心がけてみよう)。この場合、おそらく8割のメールが、その場で返信できるか返信しなくていい内容のものであることが多い。別の言い方をすれば、10通のうち2通は時間をおいてから返信しなければならない何らかの理由(ほかの人に相談が必要、情報を収集する、答えがわからないなど)がある。

毎日の仕事のストレスを減らすには、2度読まなくてもいい8割のメールを確実に1度読んだ直後に対応を終わらせていくことである。これには、判断力が求められる。今やるかやらないか、どう対応するか、その判断のスピードと正確性がポイントである。

よくある間違いは、1度読んだメールの直後にそのメールへの対応をすぐにせずに次のメールを読み進めた結果、時間が経過した後で2度目、もしくは3度目の読み返しをすることである。その場で課題を理解し、対応を決めたら最短時間で対応、すぐその場で終えることで、その仕事は先に進むことができる。

相手に行動を促すのであれば、相手はあなたからの返信が早かったおかげで、次の段階へ早く進めるのである。もしあなたの返信が2時間遅れれば、それが2時間の遅れではなく、タイミング次第では1日、2日、またはそれ以上の遅れに発展することがある。仕事というものは相手がいることが多いため、あなたの対応の早さが相手の仕事にも多大な影響を与え、それが結果的にあなたにも跳ね返ってくるのである。

相手の対応の遅さはストレスにつながりやすいが、その原因が、あなたの初動の遅さにある場合があることも忘れてはならない。
 

誰のための仕事であるのか、常に自分に問いながら仕事をする

ストレスを感じる大きな原因のひとつが、「自分の努力が報われないこと」である。待遇や評価への不満が転職理由の上位に来るように、誰しも自分が費やした時間や労力、そして情熱などが軽んじられれば、我慢を長く続けることはできない。

多忙な日々を過ごしていると、時に自分は誰のための仕事をしているのか、見失うことはないだろうか。どのような仕事にも、必ず顧客がいる。ただし仕事の種類によっては、直接あなたの会社の顧客に、商品やサービスを提供していることを実感できない仕事もある。例えば、管理部門の仕事の多くは会社を運営するために必要な仕事であり、あなたのサービスを必要とする人たちは同じ会社の中にいるため、真の顧客を実感しにくいことがある。

仕事にはいろいろな制約があるが、特に管理部門の仕事はさまざまなルールの中で行われるため、ストレスを感じやすいものだ。専門性の高い仕事も多く、集中力を求められる。顧客から直接感謝されれば、あなたの仕事は誰のために存在しているのか、そこを見失うことが減るだろうが、このような顧客の声を直接聞く機会を得られない仕事の場合、自分の仕事がどのような付加価値を顧客にもたらしているのかが実感できない。

そのようなときは、顧客と直接接点を持っている同僚とのコミュニケーションを増やしてみてはどうだろうか。誰のために仕事をしているのか、仕事に悩んだとき、そのことを思い出すことは、ストレスからの解放に一役買う。

もし顧客と直接接する仕事をしていて、ストレスを抱えているというならば、もっと顧客の声に耳を傾けてみるのがいいかもしれない。顧客からクレームを受けているときにそれをするのは辛いものだが、そのストレスを減らすには、さらに熱心に顧客の声を聞く以外に方法はない。

ストレスを減らすことに成功している人の多くは、仕事の悩みが発生した時に常に仕事の原点である顧客志向を思い出している。

ストレスは小さいうちに対処することが大切である。長期間持ち越さないように注意すべく、今回紹介した方法を検討してみてはいかがだろうか。

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