今回は、All About編集部が実施した「不快に感じる他人の口癖」に関するアンケートの結果をランキングで紹介するとともに、上位3位の口癖を使ってしまう人の深層心理について解説します。
1位「で?」が口癖の人は……
まずは「不快に感じる口癖を教えてください」のアンケート結果(複数回答)を発表します。不快に感じる他人の口癖は?
・とても偉そうに感じて上から目線な言葉だと思います(40代 女性)
・凄くバカにされているような気分になるため(30代 女性)
・会話がつまらないと思われたと感じるから(20代 女性)
コミュニケーションには、実際に口にしていないことまで、あたかも発言しているように伝わってしまう「含意」という性質があります。
発言した本人に悪気はないのかもしれませんが、「で?」という言葉には「それで、どうしたの?」「それで、何が言いたいわけ?」といった批判や否定のニュアンスが含まれます。
敬意を欠く言い回しですので、言われた方は「軽んじている」「バカにされている」と不快に感じることも多いでしょう。
「で?」が口癖の人の性格と付き合い方
大事な関係性の相手でない場合でも、「で?」という言い方は失礼にあたるケースが多いです。こういった言葉が口癖になっている人は、社会の中で円滑な関係を築くスキルが欠如しているといえるでしょう。コミュニティの中で協力し合うのが苦手、先のことを考えて行動することなども苦手だと推測されます。他者の言動に共感することも苦手なはずですので、相手への敬意や思いやりが足りない性格だと感じられるかもしれません。
このような反応をされると、イラッとする人もいるでしょうし、拒絶されたような気持ちになる人もいると思います。
しかし、話を聞くという段階、反応する段階まで応じているわけですから、完全な対話の拒絶というわけではありません。感情的にならずに、相手も自分も大切にする話し方で対話を進めましょう。「その言い方はショックだな」というように、自分の気持ちを伝えてみるのもオススメです。
2位「つまり?」が口癖の人は……
2位は87票で「つまり?」でした。不快に感じる理由は次の通りです。・自分の発言にマウントされた感じがするので(50代 男性)
・ぶっきらぼうで、話したくないのかなと感じてしまします(30代 女性)
・自分に自信のある人や上から目線の人が言いそうな言葉(40代 女性)
「で?」という言葉と同様に、「それで、どうしたの?」「それで、何が言いたいわけ?」といった批判や否定のニュアンスが含まれるフレーズです。
「話が長い」と感じたケースでも使われるため、このフレーズを使われると「自分の発言が適切でなかった」と言われているような不快感を抱きがちです。話の途中であれば「発言を遮られた」と感じさせます。不快感情に繋がりやすいフレーズですので、なるべく使わないようにしまよう。
「つまり?」が口癖の人の性格と付き合い方
「結論だけ手早く知りたい」「余計なことは聞きたくない」といった気持ちになりやすい人が多用するフレーズです。せっかち、合理的といった性格特性の他、我慢ができない、面倒なことを嫌うといった傾向もあると思われます。このような人と話さなければならないときには、できるだけ簡潔にポイントを絞って伝えます。結論から伝えて、詳細については、聞かれた場合のみ話すくらいの気持ちでいるのがいいでしょう。
3位「めんどくさい」が口癖の人は……
3位は76票で「めんどくさい」でした。・たまに発する言葉としてはいいと思いますが、口癖になると無気力のオーラがうつりそう(40代 女性)
・後ろ向きな言葉は時と場合により人を不快にさせる(40代 女性)
・わざわざ言わなくてもいいと思う(30代 女性)
どのような文脈で使われるかによって、不快に感じるかどうかが変わる言葉です。例えば、自分も面倒だと思っていることに対して使われた場合には「自分だけではないとホッとする」「共感してもらえてうれしい」と感じる人もいるかもしれません。
逆に、自分が興味を持って取り組んでいることに対して「めんどくさい」と言われた場合、残念に感じる人が多いと思います。勤勉な人は、価値観の違いから怠惰な人に対して不快感を持つこともあるでしょう。
「めんどくさい」が口癖の人の性格と付き合い方
周囲に怠惰な印象を与えてしまう口癖です。感情を表出しやすく、周りからどう見られるかということに無頓着な人が多いかもしれません。自分の発言によって不快に感じる人がいるかもしれないという想像力も欠如しているので、子どもっぽい性格ともいえるでしょう。「めんどくさい」と口に出しても、気持ちを切り替えて取り組むというタイプの人は、印象で損をする可能性があります。
「めんどくさい」を口癖にしている人に対して温度差を感じることが多く、不快に感じる場合には、少し距離を置くようにした方がいいかもしれません。
部下や子どもなどがこの口癖を多用する場合には、代替フレーズを使うことを提案してみてください。具体的には「めんどくさい」を「どうすれば無理なくできるか?」といったフレーズに変えてもらいましょう。ただ単に不快感情を口にしているだけの時よりも、問題を解決する効果が期待できます。
意識して使いたい「人に好かれる口癖」
好かれる口癖として「ありがとう」が挙げられることが多いです。しかし、これから意識して口にしたいという人は「〇〇さんのおかげで」を使ってみてはいかがでしょうか。マニュアル的な「ありがとう」は、心に届きにくいものです。「〇〇さんのおかげで××できるようになりました」と、名前を呼んで感謝を伝えるフレーズは相手の心に届きやすく印象に残ります。周りに感謝できる人は人柄がいいと感じられやすい傾向もあります。
感謝感情は幸福度を高める効果も期待できますので、好かれる要素が多いフレーズといえるでしょう。